フリーランスとしてライターで働いているけど行き詰っている方や、これから本業ライターに転身したい人は観光業の記事を書いてみてはいかがですか。裾野が広く、執筆以外の仕事も多く多角的に収入を得ることができます。
ここでは観光業ライターをすすめる理由と、幅広い仕事を請け負い収入を立てていく方法も具体的にご紹介します。
本業ライターで行き詰まる人が多い理由
これまで副業ライターとして毎月一定の収入を得ていたため、本業ライターに転身する人が近年は多くなっています。フリーライターになるための資格も必要なく、誰もが企業から案件を請け負ったらプロを名乗ることができます。
本業ライターとして活動していくと、「収入が上がらない」、「毎日何千文字も記事を書くことに疲れた」といった不満と不安を抱える人も増えていくのが現状です。
昨今のIT時代の流れを汲み、Web記事の案件を請け負うこと自体はそう難しくはなく、本業として活動をはじめた当月から一定の収入を得ることも比較的容易です。
しかし、本業ライターになると1日6~10時間文章を書き続けることも普通ですし、高品質な記事を書いたからといって依頼主が文字単価を上げてくれるわけでもありません。
そのため、数年記事を書き続けても収入が上がらない場合、ライター業をリタイアしてしまう人も多いようです。
2023年以降は観光業のライターがおすすめの理由
2020年より世界で猛威をふるった新型コロナウイルスも2023年になると落ち着きを取り戻し、日本を含む世界が日常に戻りつつあります。コロナ禍で打撃を受けた観光・旅行業界は売上を回復するために集客に注力している現状があり、そこで求められるのがSEO記事でありWebライターとなります。
特に昨今は潤沢な資金を持った外資企業の日本参入が目立ち、国内大手旅行会社でも劣勢を強いられています。旅行・観光の知識に深く、SEOに精通した本業ライターであれば、高単価の契約を交わすこともできるはずです。
他の分野・業界と異なる観光ライターの優位性
Webライター業として安定した収入を得るためには、最初の業界選びがとりわけ重要です。例えば比較的高単価な分野が金融・保険・建築・仕業となり、クラウドソーシングサービスでも常時執筆案件が見受けられます。
しかし、1文字2円以上の高単価の報酬を得ることを考えた場合、やはり資格の取得やその業界での一定年数の実務経験が必要となります。
一方で観光ライターは資格や業界の勤務経験の有無で報酬単価が決まることはなく、「現地取材ができる人」、「一眼レフで撮影できる人」、「インタビュー取材ができる人」、「旅行好き」といった風に、ライター転身後に積み重ねることができるスキルや心構えとなります。
Webライターは進路に大きな制限がある
例えばIT業界の記事を書くライターはSEO対策の記事を書くことはできても、プログラミング技術がなければエンジニアの仕事を請け負うことはできませんし、著名人でなければ著書出版の案件はやってきません。
このように多くの分野では記事以外の仕事をライターが見つけるのは困難なため、「この先10年、20年も記事を書き続けなければならないのか……」という漠然とした不安に襲われることがよくあります。
多岐にわたる観光ライターの業務範囲とは
一方、観光分野に執筆するライターは、記事作成の他にも以下の仕事も業務領域として案件を受注することができます。いずれも他の分野のライターでは体験できない業務となります。
観光スポットの写真撮影依頼
観光地や観光名所、世界遺産、店舗施設などの写真撮影案件は、主にガイドブックを編集する出版社や編プロから依頼があります。ガイドブックは秋もしくは春に出版されることが多いので、その3~6か月前に受注できます。インタビューや記事の執筆はありませんが、必要に応じてアポイントを取って写真撮影の許諾を得なければならない難しさがあります。
翻訳・コンテンツ制作依頼
コロナ後はどの観光施設もインバウンドに注力している様子がうかがえます。ホテルやレストラン、博物館といった店舗施設は自身でブログの更新やSEO記事の作成、外国人向けの英語メニューの作成などで行き詰っています。このような案件はクラウドソーシングではなく自身が運営しているブログやSNSにダイレクトで問い合わせてくるケースがほとんどなので、日ごろのオウンドメディアの更新は怠らないようにしましょう。
トラベルガイドブックの制作依頼
トラベルガイドブックの制作は出版社もしくは編集プロダクションが編集の指揮をとり、外部のデザイナー・ライター・カメラマンと協同で本の制作にあたります。もし自身で撮影技術に自信があれば、カメラマンの報酬も受け取ることができるので、一冊につき数十万円の収入となります。文章にクセがなく、指定された文字数と納期をしっかりと守るスキルが必要です。
ツアー同行&体験記事の作成依頼
依頼主は主に旅行会社・観光情報サイト・現地ツアー予約サイト・ツアーデスクとなります。ツアー参加者に帯同して現地ツアーのプログラムを追いながら現地の写真撮影をしたのち、体験記事として納品します。宿泊を伴うツアーや朝日鑑賞・トレッキングといった体力を要する現地ツアーに参加しなければならないこともしばしばありますが、自分がトラベルライターとして成功していることを実感する瞬間でもあるはずです。
観光業の専門ライターとして仕事を請け負うためのポイント
観光記事を専門とするトラベルライターは、ある程度仕事が定着すると毎日忙しい日々を過ごすことになります。取材案件が発生すると1日中外出しなければなりませんし、数か月に一度はまとまった連休を作って観光地に数日がかりで取材をして写真をストックしなければなりません。
そのような充実したライター業務をおくるためには、まずは仕事を請け負うためのポイントを押さえておくといいでしょう。
求人探しでは物足りない。自分で営業の問い合わせをする
毎月安定して仕事が入ってくるまでは毎日が就職活動となります。ただし、観光記事の依頼主となる旅行会社や観光情報サイトの運営会社はクラウドソーシングサービスを使うことはなく、旅行記事をネット上で探して、著者に直接問い合わせする傾向があります。そのため、記事に自分のプロフィールを載せられる案件であれば、多少安価でも実績作りに受注するのがおすすめです。
また、自分で旅行会社に問い合わせて売り込むのも1つの方法です。昨今は飛び込み電話は煙たがられるので、メールで営業をかけるのが普通となります。ポートフォリオと企画書を合わせて送付するのが返信率を高めるコツとなります。
SNSを運用してフォロワーを集める
トラベルライターや旅ブロガーの中には数万人から数十万人を超えるフォロワー数を持つインフルエンサーも存在します。そこまで目指す必要はありませんが、SNSである程度フォロワーがいると、旅行会社や観光情報サイトといった会社は想像以上に高い報酬を提示します。一朝一夕でうまく行くものではありませんが、数年単位で根気よくInstagramやブログを更新することで、ふとしたタイミングで思わぬ成功を実感することもあるかもしれません。
まとめ:専門性を高めるのが観光ライターで成功する最大のポイント
今回は観光業界を専門としたライターのすすめを紹介しました。観光記事を請け負う際は、単に旅行好きだけではなく、特定の国や都市・地域に特化した専門ライターの方が採用されやすいです。また、土地の歴史や風土・風俗・慣習なども併せて学習しておくと、より専門性が上がり依頼主に喜んでもらえる記事を書くことができるはずです。