旅行ライターが本に書く仕事案件の受注方法と採用のポイント

旅行ライターが本に書く仕事案件の受注方法と採用のポイント

旅行ライターが本に書く仕事案件の受注方法と採用のポイント

旅行ライターになったからには「本に書く仕事をしたい」と考えるものです。しかし、何のツテやコネがない旅行ライターは、どのようにして案件を受注すればいいのでしょうか。

今回は旅行ガイドブック含む紙媒体の受注方法を詳しく紹介します。

旅行ライターの目標となる「自著・出版」への道のり

旅行ライターの目標となる「自著・出版」への道のり

「将来は旅行本の自著を出したい」
「旅行作家になって小説や紀行を書きたい」
と目標を掲げている旅行ライターは多いことでしょう。しかし、大手の出版社にツテやコネがない限り、名の知れないフリーライターに企画出版の話が回ってくることは現実的ではありません。

そのため、自著の出版を目指している旅行ライターは、まずは「本を書く」案件の受注を目標にしてみてはいかがでしょうか。

本を書く仕事を請け負い出版社から信頼を得る

出版社はフリーライターに企画出版の依頼を持ち込む際、単純な文章力だけでなく、これまでの実績を注視します。1冊の本を書きあげるために原稿用紙200枚以上書くこともざらなので、途中で投げ出さないで書き切る力があるかを編集者は判断しなければなりません。

そのため、まずはWebではなく紙媒体の仕事を請け負うことで、出版社と関係を作り、編集者に自分を知ってもらうことが、のちの自著の出版に繋がると言えるでしょう。

旅行ライターの本を書く登竜門「旅行ガイドブック」

旅行ライターの本を書く登竜門「旅行ガイドブック」

旅行ライターにとっては「旅行ガイドブック」の仕事を受注することが大きな目標の1つとなります。旅行ガイドブックは数多くの出版社が発行しているため、まずは本の発行元を確認しましょう。編集プロダクションが別途記載されている場合は、実際本を製作しているのは編プロとなるので、そちらに問い合わせて自分を売り込むことになります。

また、海外在住者であれば、現地でフリーペーパーなどを発刊している日系の出版社に売り込みをかけるのが有効です。海外旅行ガイドブックを発行している出版社の多くは現地企業に観光情報の収集や撮影を依頼するので、出版社→海外現地出版社→フリーライターのような依頼形式がよく見受けられます。特に海外ではライターといえば駐在員の奥様方がほとんどで、本業で活動している人が少ないので、プロライターとしての名刺一枚作っておけば、出版社から必ず重宝されるはずです。

旅行ライターがガイドブックで任される仕事内容とは

旅行ライターが出版社や編集プロダクションからガイドブックの製作で依頼される業務内容は主に以下となります。

  1. 観光スポットの情報収集
  2. コラムの執筆
  3. 図鑑(名物紹介など)のキャプション作成
  4. 観光エリア・スポットの紹介文の執筆

などが主な仕事内容となります。通常のWebライティングと異なり、ガイドブックはデザイン(見た目)が重要視されるため、既にできあがった台紙をわたされ、デザインが崩れないよう文字数はかなり厳しく制限されます。

難易度は高いが旅行ライターとしての“箔が付く”「機内雑誌」

難易度は高いが旅行ライターとしての“箔が付く”「機内雑誌」

海外旅行の場合は飛行機機内にいる時間も長いため、暇つぶしで機内雑誌を手に取る人は多くいます。この機内雑誌も一部はそれほど実績のない旅行ライターでも請け負うことができます。機内雑誌は航空会社のPRと企業(特にブランド)広告が大半を占めますが、一部で海外現地の歴史・伝統・文化・習慣の情報が掲載されています。

いずれも写真がメインとなるため、近年はライターではなくカメラマンが撮影と文章を両方書くケースが増えていますが、旅行ガイドブックの製作などで編集者と関係を築けていれば依頼が来ることもあるかもしれません。

機内雑誌の報酬は1ページ3~7万円が相場となりますが、かなり品質の高い写真を要求されるため、基本はプロのカメラマンと協同で依頼を受注します。報酬は折半が理想ですが、実際は4対6程度でカメラマンが多い印象です。

観光施設のガイドブック(広報雑誌)も旅行ライターの業務範囲

観光施設のガイドブック(広報雑誌)も旅行ライターの業務範囲

ホテル、博物館/美術館、観光案内所といった観光施設が旅行者向けに発汗する広報雑誌やリーフレット、カタログなども製作の段階でタイミングよく売り込むことができれば、執筆案件を受注できる可能性があります。

特に観光案内所は国や自治体が運営しているため、一度依頼を受けて信頼を獲得することができれば継続的に販促物の執筆依頼が見込めますし、公式ホームページの更新なども受注できるかもしれません。

また、ホテルやレストランであればホームページの文章執筆、メニューの執筆なども依頼対象となります。ただし料理メニューの翻訳は専門用語が必要となるので、経験ない人は請け負わない方がいいでしょう。

旅行ライターが本を書く仕事を受注する方法

上記で紹介したような紙媒体の執筆案件を旅行ライターが受注したい場合、最短の方法は出版社・編集プロダクションに営業をかけることです。近年は予算削減のため、どこの出版社もフットワークの軽い外部ライターを雇うのが普通となっています。

自分を売り込むポイントは幾つかありますが、実践してみてほしいのは以下2つとなります。

  1. ポートフォリオを送付
    自分の職歴となるので、概略と実績を記載しましょう。また、旅行ライターは必ず現地撮影が求められるので、保有しているカメラの機種とレンズと撮影したサンプル画像も送付するようにしてください。
  2. 企画書を送付
    出版社や編集プロダクションの過去の発行物を確認して、版元のコンセプトに合致するような旅行雑誌の企画書を送るのも有効なPRです。すぐに採用されることは稀ですが、企画書を作れる力があれば執筆も問題ないと判断されるので、送付したポートフォリオや名刺は保存してくれることでしょう。

一昔前までは売り込みの営業といえば飛び込みが普通でしたが、現在はメール送付が一般的です。もしホームページがなければ電話で問い合わせて編集者のメールアドレスを訊くのがいいでしょう。

旅行ライターが本を書く仕事を成功させるポイント

旅行ライターが本を書く仕事を成功させるポイント

多くの旅行ライターはWebライティングが普段の業務の大きな割合を占めています。しかし、紙媒体の業務はWeb記事と進行が異なるため、いつも通りに仕事をすると思わぬ混乱が発生することもあります。

そこで、初めて本に書く仕事を受注する際は、以下で説明するポイントを押さえることで出版社から信頼を勝ち取ることができます。

納期は品質よりも重要

Webライティングを依頼する企業の多くは納期よりも記事の品質を重視しますが、出版社から依頼を受ける仕事に関しては「納期>品質」が重要視されます。出版にはライターのほか「カメラマン・デザイナー・編集者・校正者・校閲者・印刷所」など多くの人が関わり、編集担当者は厳密なスケジュール管理をおこなっているため、1日の納期の遅れも許されません。

写真撮影技術をより深く学ぶ

上記でも解説したように、ガイドブックを含む旅行関連雑誌はいずれも写真の品質が求められます。近年はスマホも高画質化していますが、印刷物への使用は向いていませんので、必ず一眼レフもしくはミラーレスが必要です。自分で執筆と撮影すべてをこなせれば、カメラマンを雇う必要がないため、報酬もその分上乗せされます。文章力を磨くのも大切ですが、それと同じくらい撮影技術を習得することをおすすめします。

まとめ:旅行ライターの醍醐味は「本を書く仕事」

まとめ:旅行ライターは本を書く案件を探すのが自著の近道

旅行分野のライティングは最も本を書く仕事の獲得に近いため、執筆を本業とするフリーライターに人気の職種となります。しかし、Web記事だけを書いているうちは出版社や編集プロダクションと関係を築くことができません。そのため、最初のうちは積極的に営業をかけて自分を売り込むことをおすすめします。

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