Webライターが成功及び収入をアップさせる重要なスキルの1つに「執筆速度」が挙げられます。執筆速度を上げることは収入の底上げに直結するため、「1日1記事しか書けない」、「1日3000文字が限界」というライターは、ここで紹介する記事作成スピードを上げるポイントや注意点をご確認ください。
Webライターの収入アップのポイント:経験と執筆速度
近年企業の急速なIT化に伴い、Webライターの需要が右肩上がりで増加しています。しかし、資格や専門スキル不要で依頼を受注できるWebライターは、他のIT系の職種と比較すると競争率が高く、また依頼企業から買い叩かれる傾向もあります。
Webライターはしばしば「サラリーマンより収入が低い」、「ライターでは食っていけない」と言われることがありますが、収入を上げるためには「経験値」と「執筆速度の向上」が必要不可欠です。経験や専門知識があれば「文字単価」が上がり、執筆速度が速ければ「1日/1か月に書ける記事本数を増やす」ことができるので、収入の底上げを図ることができます。
記事の品質より納期が重要視される場合│顧客に喜ばれるコツ
フリーランス・ライターとして記事を書くにあたり、最も大切なことは質の高い記事を提供することではなく、「顧客の要求に応えること」です。顧客によってはインデックスを重視して、記事の品質よりも量を求める企業も少なくありません。その場合は顧客の要望を満たすために、記事の質を下げても顧客が要求する本数を納品することが顧客満足度に繋がります。
また、本業でライターを続けていると、いずれ雑誌や書籍といった紙媒体に記事を寄稿、もしくは企画出版する機会もあるかもしれません。出版社や編集プロダクションと一緒に仕事をするときは、納期厳守となります。書籍や雑誌の発行にあたっては編集者や校閲者、デザイナーなど多くの人が絡むほか、印刷に持って行く日は必ず決まっているため、ライターは1日の遅延も許されません。このように、記事の品質と納期のどちらが重視されるかは顧客によって異なるため、ライターは要望に従って柔軟な対応が求められます。
Webライターの執筆速度/スピードの平均文字数は7000~1万文字
フリーランスで働くWebライターが、1日6~8時間執筆に時間をあてる場合、どのくらいの文字数を書ければ及第点となるのでしょうか。「私は1日の業務量を文字数ではなく記事本数で決める」という人もいますが、それはあくまでもスケジュールの話。1日に自分が書ける文字数を把握することで、自身がライティングで稼げる限界を知ることができるため、貴重な指標となります。
Webライターが1日で執筆すべき文字数は7000~1万文字
初心者のWebライターは、1日に書ける文字量はおよそ3000~5000文字程度と言われています。しっかりとSEOの施策に取り組んでいる企業から記事作成依頼があれば、おそらく1本の文字数は7000~1万2000文字前後となります。そのため、ビギナーのうちは1本仕上げるために2~3日程度要することになるでしょう。
一方でWebライターとして数年キャリアを積むと、1日に書ける文字数は7000~1万文字程度まで伸ばすことができるので、1日1本の記事を納品できる計算となります。文字単価2円であれば、1万文字の記事1本につき報酬は2万円。平日1日1本提出できれば、月の収入は40万円となり、年収は約500万円です。まだその収入水準に到達できていない人は、上記を参考に毎日コンスタントに1万文字前後を書けるスキルを身に付けることから始めてみると良いでしょう。
Webライターが執筆速度/スピードを上げるためにやるべきこと
Webライターが執筆速度/スピードを上げるためには、以下を押さえることで確実に1日に書ける文字量は上がるはずです。
1.語彙/単語/用語を覚える
文章は単語と文法で成り立ち、正しい単語と用法を知っていれば、頭でイメージした記事内容を即座に文章に落とし込むことができます。一方で自分が理解している語彙の数が少ないと、頭でイメージしたものを文章にする時間が遅くなります。語彙力を増やすためには、「読書量を増やす」、「単語やイディオムの不明点は即国語辞典で調べ、類語と共に理解する」ことが肝要です。「文章をひたすら書いているだけでは語彙力は向上しない」ことに注意してください。
2.1日に書ける文字数を計測する
自分では「1日頑張れば1万文字は書けると思う」と考えていても、実際は5000~7000文字で頭打ち、というケースもよくあります。フリーランスは業務時間にとらわれないため、やる気があれば10時間以上仕事することもできます。しかし、実際集中して執筆に励めるのはせいぜい4時間~6時間程度となるので、業務時間を増やすだけでは、なかなか執筆文字数は増えません。
また、1日に執筆した文章の文字数は必ず計測するようにしてください。「集中すれば6時間で7000文字書ける」ことが分かれば、あとは文字単価を掛けることで、現時点で自分が稼げる限界の収入を計算できるようになります。
3.記事の完成を翌日に持ち越さない
例えば自分が現在書ける文字数が5000文字の場合、7000文字の記事作成の依頼を受けた場合、完成に中1日かかります。しかし、「今日は半分やって、明日残りの半分を書いて完成させる」考えは良くありません。記事単価1万円であれば、1本の記事作成に2日かけてしまうことで日給5000円に半減してしまいます。そのため、可能な限り記事は翌日に持ち越さず、当日中に書き終えるようにしてみてください。そのように執筆文字数を半強制的に増やすことで、次第に1日7000文字の文字量に慣れてくるものです。
簡単な構成シートを作ることで執筆速度/スピードは劇的に向上する
Web記事を制作する前段階として、ターゲティングや狙うSEOキーワード、競合調査、見出し、記事概要などを構成シートに落とし込むのが普通です。これは編集者・ディレクターの業務内容となりますが、Webライターが記事を書く前に独自で構成シートを作ることで、本文が書きやすくなり、劇的に執筆スピードが上がります。
ただし、構成シートに時間をかけてしまうと元も子もないので、見出し&小見出しと各段落の文字数を記載するだけでかまいません。記事(文章)は段落(ブロック)の集合体となります。3000文字の文章を書くのではなく、300文字の段落を10個作るとイメージすることで非常に書きやすくなります。
執筆(職場)環境を変えることで執筆速度と時間効率が向上する
フリーランスのWebライターのうち、6割以上は自宅を職場にしている調査結果があります。自宅を職場にすれば余計な経費が掛からないメリットがある一方、仕事とプライベートの区別が難しく、集中力が続かない人が多くいます。
その場合は、思い切ってカフェや図書館、コワーキングスペースなどに足を運び執筆環境を変えてみるのもおすすめです。周辺環境が変わることで文章スピードが大幅に上向くことはよくあります。自室で仕事を希望する場合は、タイピングするキーボードを変えてみたり、ノートパソコンとデスクトップを使い分けてみるだけでも執筆感覚が大分変ります。
まとめ:収入を増やしたいWebライターは記事品質ではなく執筆速度/スピードを上げてみる
今回はWebライター向けに、執筆速度/スピード向上のポイントを紹介しました。Webライターが収入アップにやるべきことと言えば、「記事の品質を上げる」、「記事の専門性を高める」ことにイメージがいきやすいですが、執筆速度の伸びしろがまだある場合は、そちらを優先することで短期間で収入を上げることができます。