フリーライターと言えば自由業で「お洒落カフェでパソコンを打っている」イメージがあるかもしれませんが、プロのライターになれば悩みや問題も日々発生するものです。これからライターを志望する人に知ってほしい悩みや仕事の立ち回り方を紹介します。
フリーライターの日々の業務内容とは?
本業フリーライターの日々の業務内容はなかなか明るみにはなっていませんので、単純に「毎日お洒落カフェでコーヒーを啜りながらパソコンを打っているイメージがある」と言う人が大半だと思いますし、そのような生活習慣に憧れてライターの道を志している人も少なからずいることでしょう。
実際のフリーライターの日々の仕事内容は以下となります。
1.フリーライターだからこそ必要な「新規開拓」
フリーライターになったばかりのときは毎日新規開拓が必要ですし、ベテランライターであっても取引先と契約が終わったあとは、その穴を埋めるために新規開拓が必要です。
マッチングサイトを使えば仕事自体の受注にそれほど困ることはありませんが、本業ライターならば文字単価・記事単価にもこだわらなければならないので、理想の依頼主を見つけるためには少しばかり時間がかかります。
2.業務の柱「記事の執筆作業」
平日5日月間稼働日20日の場合、記事の執筆作業に当てる日数は15日以上となります。よほど取材案件を中心に請け負っていない限り、月間の業務日数の大半は記事作成業務となるはずです。
フリーライターによって普段の職場は異なりますが、往々にして「自宅」、「お気に入りのカフェ」、「コワーキングスペース」のいずれかとなります。
プロのライターになると1日少なくとも3000~5000文字、多い人だと1万文字前後の文字数を書くことになるので、自分が仕事をしやすい職場環境を探して構築するのは重要な職務の1つと言えます。
3.ライターなら一度は通るべき「取材(インタビュー・撮影)」
フリーライターが請け負う取材は大きく分けて「インタビュー取材」と「撮影取材」です。フリーライターとして長く続けていきたいのであれば、両者ともに実践経験は積んでおくべきと言えます。
ただし、業界によって求められる取材内容や報酬相場は異なるため、無暗に引き受けてしまうと「自宅でコツコツ執筆していた方が稼げた」と言うことにもなりかねません。
また、昨今はライターがインタビューから撮影の段取りまで行うのが普通のため、カメラ機材の調達から撮影スキルもある程度は学習が必要となります。
フリーライターのありがちな「悩み」
ここではフリーライターのありがちな「悩み」を解説します。すでにライターとして活躍されている人にとっては“あるある”かもしれませんが、これからプロライターを志望する人にとっては、いまのうちから悩みの種を知っておき、解決する方法をイメージしておくのが良いでしょう。
1.突然の契約解除に伴う新規開拓
フリーランスで働くプロライターは、依頼主と事前に業務委託契約を交わしますが、その多くは「依頼主側がいつでも解除できるものとする」という契約解除項目があります。実際に多くの依頼主は「悪いけど今月で契約は終了です」と当月に宣言します。また契約解除に至らなくとも、「今月はいつもの半分の記事数でお願いします」と受注数が毎月大きく変動することもよくあります。
例えば毎月10万円分の記事作成を請け負っていた場合、記事数が半分になってしまうと当然収入も半分となるので、場合によっては生活に支障をきたします。そのため、依頼主から通達され次第、至急穴を埋めるために新規開拓をしなければなりません。
2.契約範囲外の業務を強要してくる
記事作成の報酬が文字単価であり、業務委託内容が記事の作成のみの場合、執筆以外の業務は引き受けるべきではありません。依頼主によっては「この記事は表を作って比較してほしい」、「競合調査をしてSEOキーワードや見出し調査をしてほしい」といった非常に業務に負担がかかる内容を平然と提案してくることがあります。こちらが断ることによって契約解除の対象になるようであれば、その依頼主とはどのみち長続きするとは思えません。
3.ベテランになっても報酬が上がらない
プロのライターとして3年5年と活動していても、中々記事報酬が上がらない、と言う悩みを持つ人も多いです。その場合は、まずは自分が執筆している業界の報酬相場を確認してみるといいでしょう。深い専門知識や資格を持っていると平均相場の2倍以上の報酬がもらえる業界もありますし、資格や実務経験はなくともSEOの知識や成功実績があれば、報酬がぐっと上がる業界もあります。
4.執筆業務に限界を感じるようになる
どんなに文章が好きでも、毎日5000文字や1万文字書いていると、肩こりや腱鞘炎を患い、「この現状があと数十年続くのだろうか」と漠然とした不安や恐怖にかられることがあります。文章の執筆は水物の事業のため確かに浮き沈みがあります。
しかし、そういった不安を補う手段も実はたくさん存在します。例えば自分が得意とする業界のアフィリエイトサイトやブログサイトを立ち上げて収益化を狙ったり、通販サイトを運営したりと、将来的に執筆の伴わない収入基盤を築くことはいくらでもできます。
一般企業は記事作成やSEO対策に年間数百万円から1千万円以上の予算を注力しますが、フリーライターであれば無料で補うことができるのは大きな魅力です。
フリーライターの悩みは「安定&高収入の課題」が一番大きい。対策を解説
多くのフリーライターが抱えている悩みは「収入が安定しない・報酬を上げたい」というものです。実際高収入の安定化が実現すれば、日々の執筆もモチベーションが上がるため苦痛は大分軽減されるものです。
収入の安定化や報酬の底上げ、新規開拓を不要としたい場合の近道は、「自分で収入経路を確保する」ことです。アフィリエイトサイトや予約サイト、通販サイトなど記事作成とは異なるマネタイズを実現できれば収入経路を増やすことができます。
執筆を活かした新しい事業の見つけ方
執筆以外で収益を確保する場合でも、やはり最初は自分が執筆するのが望ましいでしょう。Webサイトを運営するに当たっては業界問わずSEO対策が不可欠ですし、その為には更新する記事の数も重要となります。
運営サイトが軌道に乗るまでは自分で記事を更新してSEO対策費用を節約するのが良いでしょう。収益化の目途がついてきたら、記事の執筆を外部ライターに委託し、徐々に自分の業務負担と売上が反比例するように戦略を練るのがおすすめです。
フリーライター同士で交流を持つのもおすすめ
フリーライターは一匹狼が多く、職業柄横の繋がりもほとんどありません。しかし、昨今はWebライターも増えてきましたので、情報共有を求める人も着実に増えてきました。記事を依頼する企業の中にはライター同士の交流を認めているところもありますし、ライター交流サイトも見かけるようになりました。
場合によっては仕事案件を流したり、共有することも可能なので、いまいちモチベーションが上がらない人や仕事の向き合い方に悩んでいるライターは、一度同業者に相談してみるのもおすすめです。
まとめ:フリーライターの悩みは共通。ビジネス視点での将来をイメージするのが重要
今回はフリーライターの悩みと解決方法をご紹介しました。プロで活躍しているフリーライターは一見すると自由に働いていますが、フリーランスならではの社会やルールに悩んでいる人も多くいます。
フリーライターとして末永く働くことを考えるならば、ビジネス視点で中長期の経営戦略を考えるべきと言えます。