コネなし副業ライターが本を出版するまでの流れをステップで詳しく解説

コネなし副業ライターが本を出版するまでの流れをステップで詳しく解説

コネなし副業ライターが本を出版するまでの流れをステップで詳しく解説

近年はWEBを主戦場として活躍するWEBライターも増えてきました。副業でライティング活動をしている人も多く、中には案件をこなしていくうちに「自分の本を出版したい」と考えるライターも見受けられます。

そこで、ここでは一般的に本を出版するまでの流れをステップごとに詳しく解説。副業ライターが出版依頼を受けるためのポイントやするべきことも紹介します。

WEBを中心に副業ライターが増加

WEBを中心に副業ライターが増加

フリーライターと言えば、これまでは雑誌記者や国内外の現地情報を発信するジャーナリストが主でしたが、2000年以降はインターネットの発達により、Webライターが活躍の場を広げるようになりました。

Webライターの大きな特徴が「取材不要で執筆ができる」ことと「出版社以外の多様な業界から引き合いがある」ことです。そのため、Webライターの中には、本業の傍らお小遣い稼ぎに仕事を受ける「副業ライター」も数多く登場するようになりました。

出版は敷居が高い?本を出せる人と出せない人の違い

出版は敷居が高い?本を出せる人と出せない人の違い

Web記事を書く副業ライターの中には、「自分の本を出版したい」、「紙媒体の記事を書きたいけど募集がない」となかなか出版関連のライター募集を見つけられない人もいるようです。

一般的に出版の話が来る人は、出版社や編集プロダクション、編集者・編集長といった身分の人と付き合いのある人がほとんどとなります。

そのため、たとえWebライターとして5年10年働いていて、数多くの記事をネットに上げているプロライターであっても、出版依頼が来るかどうかは別問題として受け止めるのがいいでしょう。

Webライターや副業ライターにとって、活版印刷である紙媒体の執筆依頼を受けることは、それほど簡単ではないことが分かります。

副業Webライターが本を出版するまでの流れ

副業Webライターが本を出版するまでの流れ

副業でWebライティングをこなすライターが本を出版したい場合、まずは出版の流れを知っておかなければなりません。

下記では実際に出版依頼を受けた後の大まかな流れを解説します。

1.出版社に企画書とポートフォリオを提出する

出版社に自分からアプローチする場合は企画書を送付し、先方から原稿の執筆依頼があった場合はポートフォリオを提出するのが一般的です。

ポートフォリオは自分の実績を端的に記載したもので、A4サイズ1~2ページでまとめるといいでしょう。書くべき実績が多数ある場合は、出版社の目に留まるもののみを書き出してください。また、履歴書や職務経歴書は不要ですが、冒頭200~300文字程度で自分の略歴を文章で綴ると、自分の人となりを簡単に先方担当者に知ってもらうことができます。

企画書にフォーマットはないので自由に内容を書くことが可能ですが、往々にして編集者は時間に追われているので、数分ですべてを読み切れるくらいのボリュームでプレゼンテーションできるよう、編集者向けの企画書の書き方は学んでおくと良いでしょう。

2.出版社と本の内容を打ち合わせをして、書けるかどうかを判断する

出版の話がきたら、本の内容をメールにて打ち合わせします。また、出版社側から実績に関して詳しく質問があるのもこのタイミングとなります。場合によってはサンプルの文章を改めて提出することもあります。

また、出版社側がライターに依頼するか否かを決めるのと同時に、ライター側も原稿の執筆依頼を引き受けるかどうかを判断します。出版契約を結ぶと、あとは想像以上に速いスピードで脱稿まで進むため、原稿の執筆時間を空けられるかもこの時点で確認しておかなければなりません。

一般的な書籍は四百字詰原稿用紙換算で200~300ページ程度となり、この文字量を1か月半から2カ月半の期間で校正を含めて書き上げなければなりませんので、スケジュール管理はしっかりと行ってください。

3.出版契約を結び、原稿の執筆にかかる

出版依頼を正式に受注することを決めたあとは、「出版契約」を交わします。出版社によって記載項目は異なりますが、往々にして下記事項が盛り込まれています。

・原稿の引き渡し日
・発行日
・贈呈部数
印刷後に無償で貰える部数です。
・本出版物の購入
もし自分が本を購入したい場合の販売価格。通常のライターであれば販売価格の8割の値段で買うことができます。
・有効期間/著作物の利用料
印税や原稿料、2年目以降の契約、重版時の対応など。一般的には別書類で詳しく記載されています。
・著作権者と範囲
誰がどこの範囲に著作権があるのかを文章で記載しています。また著作権の表示方法も契約で決められます。

4.脱稿・出版・契約料の振込

執筆した原稿は校正と校閲を経て脱稿となります。予期せぬトラブルが発生したとしても、最初に決めた発売日から1か月以上遅れることはまずありません。印刷後は贈呈部数が自分の手元に送られてきますので、身内や友人に配るのもいいでしょう。

副業ライター・Webライターでも本の出版の引き合いを受けるコツ

副業ライター・Webライターでも本の出版の引き合いを受けるコツ

上記では出版の基本的な流れを解説しました。出版社と特別なツテやコネがない副業ライターや、日ごろWeb記事を中心に活動している人が本の出版の引き合いを受けるためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。

Web記事との違いを理解する。求められるものは「執筆速度」と「納期厳守」

Web記事の案件を受ける際に依頼主が注視する実績は、自社の業界にどれだけの執筆実績があるか、SEO対策の知識の有無、1か月に書ける記事数などが重要視されます。

一方で出版社や編集プロダクションが知りたいのは、過去の執筆実績はさることながら、「ライターの執筆速度や納期遵守ができるかどうか」となります。Web記事を依頼する企業とは異なり、出版社には優秀な編集者が在籍しているため、ライターの文章力が低くとも多少の手間がかかるだけで実害はありません。

一方で執筆から印刷まではそれほどの猶予がなく、原稿の納期を予定よりも遅らせることができるのはせいぜい数日だけです。そのため、編集者の立場からすると、納期を守れるかどうか、10万文字以上の文章を短期間で執筆できるかどうかがライターに依頼できるか否かの判断基準となります。

まずは小さな案件をこなして実績を作るのがおすすめ

本の出版依頼を受注したいのであれば、まずは紙面媒体における実績作りをするのがいいでしょう。編集者が初めてのライターに原稿の執筆を依頼する際に最もリスクと感じるのは、「ライターが途中で投げ出してしまう」ことです。

紙面媒体への執筆経験があれば、編集者とのやり取りや脱稿までの流れ、校正記号の意味なども知っていると判断できるので、編集者側としては依頼がしやすいです。

無名のライターに小さな案件が回ってくるかどうかは業界によっても異なりますが、比較的多くの引き合いを受けることができるのは「旅行」業界です。

旅行ライター・トラベルライターと呼ばれる分野となり、副業ライターも大勢います。旅行ライターであれば、ガイドブックや海外情報誌といった紙面上のコラム執筆の依頼がよく回ってきます。

新型コロナで一時的に市場は落ち込んだものの、旅行は流行り廃りがありませんし、国内・海外ともにライターは高い需要を誇るので、副業ライターとしても収入が安定しやすくおすすめできます。

編集者が依頼の相談をしたくなる副業・Webライターを目指す

編集者が依頼の相談をしたくなる副業・Webライターを目指す

自分の本を出版したい場合、出版社や編集プロダクションに自分の存在を知ってもらわなければなりません。そのため、まずは編集者に送付するポートフォリオや企画書を作成することから始めてみてはいかがでしょうか。アプローチの方法さえ学習しておけば、副業ライターやWebライターでも出版依頼の受注機会は必ず巡ってくるはずです。


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