近年はフリーランスのWEBライターが躍動し、ライター稼業を本業として生計を立てる人も多くなってきました。しかしその一方で、「WEBライターじゃ稼げない」、「競争率が高くて依頼を引き受けられない」といった悩みを持つ人もいます。
そこで、ここではWEBライターを本業とするなら、「旅行ライター」がおすすめの理由をご紹介します。旅行ライターはWEBライターの中でも比較的成功しやすく、本業として長く続けていれば将来性もある職種です。
フリーランスの中でWEBライターが増加中
日本全国にはおよそ1550万人のフリーランスが活動しているとされています。その中でもここ5年ほどの間で急増した職種が「WEBライター」です。2000年以降は企業のIT化が進み、競争に打ち勝つために高品質な記事、及びSEOコンテンツが求められるようになりました。
普通の企業は自社にエンジニアやITに精通した人員はいても、ライティング能力に長けた社員はいません。そのため、現在は多くのWEBライターに仕事が回ってきているのが現状となります。
多くの企業がポストコロナを見据えた新規事業を開始
フリーランスの中には「WEBライターはすでに飽和状態」という人もいますが、現在はWEBライターの数を上回る記事の需要があります。また、ポストコロナを見据えて、いままでネット集客に疎かったサービス業が続々とホームページを立ち上げ、新規事業を開始。SEO対策のためにWEBライターに記事を外注しています。そのため、今後もWEBライターの需要が減ることは考えにくく、競争に勝ち抜いた先には大きな成功(収入)を得ることも可能となるはずです。
WEBライターを本業で生活はできる?
多くのフリーランスは「WEBライターを本業にして生計を立てるのは難しい」と言います。上述したように、WEBライターは需要自体は尽きないのですが、日本人ならば誰でも書ける日本語の文章というレッテルを貼られているため、記事の報酬が他の職種よりも低い傾向にあります。
そのため、場合によっては「朝から夜まで文章を書き続けても日給で3000円」というケースも珍しくなく、現状多くのWEBライターが収入の底上げに四苦八苦している様子もうかがえます。
WEBライターの中で旅行ライターをおすすめしたい理由
上記のように、WEBライターの弱点は報酬単価が低いことにあります。例えばWEBサイトを作るエンジニアのフリーランスは、最低日給2万円とも言われており、WEBライターとは収入面において大きな違いがあることが分かります。
そこで、WEBライターを本業にすることを目指している人におすすめしたいのが、「旅行ライター(トラベルライター)」です。
旅行ライターの仕事とは
旅行ライター(トラベルライター)とは、国内・海外の旅行体験記事や観光地の紹介記事を書くのが主な仕事となります。WEBライターの中の旅行分野と言うこともできますが、旅行ライター自体のニーズが非常に大きく、またWEBが浸透する前からある職業だっため、いまでも通常のWEBライターとは一線を画す職種とされています。
また、旅行記事といってもクライアントによってジャンルは非常に広く、観光スポット、都市情報、現地生活情報、レストラン情報、お土産店情報、宿泊施設情報など、執筆する記事は多岐にわたります。
旅行ライターの報酬事情。WEBライターの中ではかなり高い!
旅行記事自体は、他のジャンルの報酬単価と比べてもほとんど変わりありません。しかし、
- 取材ができる
- 現地写真撮影ができる
上記を条件に報酬単価が上がります。取材は実際に足を運ぶ取材と、電話やzoomを使った取材があります。インタビューであれば後者でもいいのですが、観光地の取材の場合は、ライターが撮影したオリジナル写真が必要となる場合があるので、実際に行かなければなりません。
WEBライターと旅行ライターの報酬比較
フリーランスのWEBライターは、まずは1文字1円程度の記事単価を目指していることでしょう。まだまだ低い報酬ではありますが、10年前だと0.2~0.5円が唸るほどありましたので、その時と比べると待遇は大分改善されてきています。
一方で旅行ライターは、ネットでも簡単に調べられる情報記事では1文字0.8~1円程度が相場となりますが、「その土地に住んでいるから現地情報をよく知っている」、「現地に行って写真を撮れる」と言った強みをアピールすることによって、1文字2~4円程度に報酬単価が上がります。例えば1文字2円であれば、1万文字相当の都市情報記事を1日かけて1本書き上げることにより、日給2万円でエンジニアに並ぶ報酬を得ることができます。
ただし、取材にかかる交通費や宿泊費、インタビュー対象者への謝礼が別途支給されるかどうかは契約時に確認しなければなりません。報酬込の場合、単発案件だと確実に赤字になりますので、取材に向かったエリアの観光記事もまとめて請け負えるよう交渉し、「最低50記事依頼してください」といったように、十分な利益を確保できる記事数を書ける場合にのみ依頼を受けるといいでしょう。
WEBライターの中の旅行ライターの優位性とは
記事単価が高いのは旅行ライターだけではありません。WEBライターの中でも法律系や金融系の記事は旅行と同様に報酬は高めに設定されています。しかし、それらを鑑みても、WEBライターの中で旅行ライターは特別ともいえる優位性があり、将来性も伸びしろも申し分ない職種となります。
将来性がある。WEBライターで終わらない事業領域
一般的なWEBライターは、企業から自社ホームページの記事作成の依頼を引きうけて、記事を納品して完了となります。場合によっては毎月決まった数の記事を依頼してくれるので、それを土台に記事を量産することで、収入も比例して上げていくことができます。
一方で旅行ライターの場合は、全国各地を取材し、撮り溜めた写真と情報をもとに、自分で旅行サイトを立ち上げることだってできます。ホテルやツアーの予約サイトも親和性が高いですし、自分で記事を書き続ける限り諸経費はかかりません。
それ以外にもホテルやレストランといった観光施設のホームページ&SEO記事作成を請け負う事業を新規立ち上げてみるのも面白いです。旅行ライターで各地を取材していれば、お店・施設との繋がりも増えてくるので、比較的早々に事業を軌道にのせることができるかもしれません。
旅行ライターになれば海外移住も可能!
近年は海外移住者がライターに転身する海外旅行ライターも増えてきました。海外の現地取材は在住者でなければできないため報酬も高く、サラリーマンの平均月収ほど稼ぐまでにそう時間はかかりません。特に東南アジア圏内であれば物価も安いため、日本よりも贅沢な暮らしが実際可能となります。
現時点でフリーランスや個人事業主として活動しているWEBライターは、思い切って海外に居所を移してみるのはどうでしょうか。WEBライターは取材さえなければ仕事場を選びませんので、海外に生活を移しても困ることはありません。
WEBライターで生計を立てるなら旅行ライターを目指そう
今回ご紹介したように、WEBライターは着実に存在感を増し、一昔前のような「主婦の副業」、「お小遣い稼ぎ」といった立ち位置ではなくなっていることが分かります。特に旅行ライターは新型コロナが原因でしばらくの間需要が低迷していましたが、2022年に入ると徐々に案件も戻ってきました。
5年後、10年後といった将来を見据えた上でWEBライターを目指すのであれば、将来的にも需要が尽きない旅行ライターを検討してみてはいかがでしょうか。