ライターが個人事業主・フリーとして長く活動するならば、SNSの活用は必須です。ここではSNSの運用方法や必ずやるべきこと、守るべき注意点をすべて解説します。
ライターがSNSを運用するメリット
インターネットが普及した現在、フリーランスや個人事業主のライターが会社という後ろ盾無しに企業から記事案件を受注するためには、SNSの運用が非常に効果的です。
ライターがSNSを日々運用することで以下のような大きなメリットがあります。
1．企業からの問い合わせ窓口を増やすことができる
フリーランスライターとして活動を始めたころや、案件がなかなか受注できずに困っている人は、ビジネスマッチングサイトを利用して企業との引き合いを探していることでしょう。しかし、マッチングサイトに支払う手数料は決して安くはありませんし、案件を受注するためにテスト記事を提出する必要があったり、大勢のライバルを出し抜かなければなりません。
そのため、新規案件を受注するためには、企業が自分に直接問い合わせができる窓口が不可欠です。「私はブログをやっているからSNSは必要ない」という人もいるかもしれませんが、企業はどんな手段を用いてライターを探しているか分かりませんので、窓口は一つでも多いに越したことはありません。
2．フリーランスライターとしてのブランディング構築ができる
フリーランスライターは会社に所属していないため、企業が自社のホームページのブログや記事を任せる場合、当該ライターが信頼できるか否かは非常に重要な指標となります。
SNSで日々自分の活動情報や画像を更新することで、企業はライターの人物像に少しでも触れることができるため、問い合わせまでの敷居も低くなります。
また、多くのインフルエンサーがSNSを通じて有名になるように、いまではSNSは自身のブランディング向上に必要不可欠なツールと見なされています。
フリーライターが運用するブログとSNSの違いとは？
多くのフリーライターは自身でブログを立ち上げて、定期的に記事を更新していることでしょう。一般的にブログはライターが情報を発信する媒体であり、一方通行の情報ツールです。
一方でFacebookやInstagramのようなSNSはコミュニティを重要視しており、発信者と読者の交流の場であるのが特徴です。
また、ブログの更新はGoogle検索結果の上位表示を狙う「SEO対策」としての要素が強い反面、SNSの更新は自身のブランド構築や、ユーザー＆ファンとのコミュニケーションのためなので、運用の目的が異なるという見解が一般的です。
フリーライターのSNS活用術：ブログサイトとSNSは必ず連携させる
Webの知識が浅い人がよくやってしまいがちの失敗として「ブログとSNSを切り離して運用する」ことが挙げられます。しかし、ブログとSNSもオウンドメディアには変わりありませんので、運用する際は連携するべきと言えます。
具体的にはSNSのプロフィールページに自身のブログURLを貼ったり、投稿の文章中にブログ記事のリンクを貼って紹介する、といった「誘導」が必要です。なぜなら企業担当者の中にはSNSよりもブログ（ライターのホームページ）に信頼性を置き、ホームページから問い合わせを希望する人も少なくないからです。
機会損失を少しでも避けるために、ライターはブログとSNS双方を活用し、連携を図ることを強くおすすめします。
フリーライターにおすすめのSNSを紹介
昨今SNSの数も増えてきますが、フリーライターが運用する際におすすめできるSNSは実はそれほど多くありません。
また、SNSによって性質が異なるため、活用方法やマーケティングもよく考えてからアカウントを開設するのが良いでしょう。
画像特化型SNS「Instagram（インスタグラム）」はライターと親和性が高い
Instagram（インスタグラム）はFacebookと同じ運営母体「Meta（旧Facebook）」が提供する画像と動画に特化したSNSです。食品メーカーや旅行会社など、「インスタ映え」を重要視する業界・業種が重宝するマーケティングツールです。
グルメライターや旅行ライターにとってもインスタ映えする写真撮影は不可欠のスキルとなるため、自身で撮影した画像を定期的にInstagramにアップすることで、自分のポートフォリオ（実績）として活用もできます。
グローバルに展開する企業から問い合わせが期待「Facebook（フェイスブック）」
日本ではTwitterやInstagramと比較すると、ユーザー数は3番手に甘んじているものの、SNSの世界シェアを見てみると、FacebookはYouTubeを抜く1位となります。
日系企業の中でも東南アジアに事業展開している会社は、ほぼ確実にFacebookを運用しているため、ライターが日ごろからFacebookに投稿することによって、グローバル企業の担当者の目に留まる可能性は大いにあります。
InstagramとFacebookは連携して同時に出稿できる
InstagramとFacebookは共にMeta者が運営しているため、「Meta Business Suite」を使うことで、双方のSNSを同時に管理・投稿が可能です。慣れないうちはある程度の学習コストがかかりますが、非常に便利なので、InstagramとFacebook両方の運用を考えているライターは、必ず覚えておくと良いでしょう。
フリーライターが広告を出稿するなら「Facebook」がおすすめの理由
InstagramとやFacebookといったSNSも、「ファンが定着するまで時間がかかる」ことがデメリットです。そこで、手っ取り早くリードを増やす方法として、お金を払って広告を出稿する方法が挙げられます。
では、広告の出稿を検討した場合、InstagramとFacebookのどちらがおすすめなのでしょうか。
Facebookの方が費用対効果が分かりやすい
上記でも紹介したように、Instagramは画像をメインとしたブランディングが目的となります。ブランディングは単純に目に見えるものではありませんので、ターゲティングが難しく、また単純なリードやクリック数では推し量れないことが多く、費用対効果の計算が難しい側面があります。
一方で文章を主体とするFacebookは、詳細なターゲティングが可能なほか、リード数やエンゲージメント率から比較的簡単に広告効果を調べることができます。InstagramとFacebookは性質が異なるため、本来であれば両者共に広告を打つのがベストですが、予算が限られている場合はFacebookに注力した方が即効性が期待できるかもしれません。
ライターがSNSを運用する際の注意点
ライターがSNSを運用する際は「顧客の納品した記事」の投稿に関して注意を払う必要があります。顧客の中には「ライターは自身が執筆したことを外部に公開してはならない」という決まりを契約に盛り込んでいることが少なくありません。ほとんどのWeb記事の著作権は納品と同時にクライアントに移りますので、自分の実績としてSNSで紹介していいかどうかは必ず質問するようにしてください。
まとめ：ライターのSNS運用は必須。ただし目標・目的をもって活用しよう
新規案件獲得のためにフリーライターがSNSを運用することは必須と言えます。ただし、意味や目的もなく画像や文章を投稿しても、リードやファンを獲得することはできません。
SNS運用はWebマーケティングの一環となるので、ターゲティングをした上で目標・目的をもって取り組むようにしましょう。