海外在住ライターと国内在住ライターの仕事の探し方と相違点
海外在住ライターと国内在住ライターの仕事の探し方と相違点

自分が旅をした軌跡を文章に起こすトラベルライター。旅行記事を専門にしたい場合は、仕事の探し方に多少の工夫が必要です。

そこで最初に決めてほしいのが、「海外在住か国内在住のどちらのライターとして活動するのか」というもの。今回は双方の相違点を踏まえて、海外在住と国内在住のトラベルライターの仕事の探し方をご紹介します。

海外在住ライターと国内在住ライターは区別される?

海外在住ライターと国内在住ライターは区別される?

まず一般論として説明すると、ライターの求人条件で「海外在住」、「国内で活動していること」といった項目があるかどうかは、五分五分といったところで、実際のところ記事の専門性によって異なります。

例えば政治ジャーナルや経済情報であれば、その国に住んでいなくとも情報収集はできますので、海外&国内在住の有無よりは、経済情報誌への執筆経験の有無や実績が重要視されます。

一方で、昨今世界を騒がしている新型コロナの各国の情報記事も最近は求められることが多いですが、これは圧倒的に海外在住であることを応募条件に挙げているところが多いです。

なぜなら新型コロナという常に最新の情報が求められるニュース記事は、当該国の居住者でなければ分からない現地事情が多いですし、その国に居住しているだけで、読者からの信頼も勝ち取ることができます。

これからトラベルライターになる人は、まずは海外&国内のどちらのライターになるかを決めよう

これからトラベルライターになる人は、まずは海外&国内のどちらのライターになるかを決めよう

これからトラベルライターになる人は、まずは自分が海外旅行の記事を書きたいのか、それとも国内旅行の記事を書きたいのかを決めることからはじめます。

「海外記事も国内記事も両方書きたい」と考える人も多いかもしれませんが、旅行記事にしろ経済記事にしろ、現地情報記事というのはある程度の専門性と具体性が問われ、執筆する情報や写真は鮮度が求められます。

企業間と毎月ある程度の報酬を受け取れる契約ができればいいのですが、そうでなければ飛行機代や現地のホテル代で赤字となってしまうのも本音。

海外と国内ライター。適正の見極め方

自分が海外在住ライターに向いているのか、それとも国内ライターとして活動をした方がいいのかは、どのように決めればいいのでしょうか。まず、海外在住ライターとして活動を続ける場合は、一人で何でもできる行動力が必要です。

外国人が海外に住むということは、ビザ一つとっても簡単ではありません。どんなに情報を事前に収集して万全な準備で望んでいても、必ず何かしらのトラブルが発生します。

異国の地で誰も助けてくれる人がいない状況においても、自分で何か行動を起こして問題の解決に臨む覚悟があれば、海外在住ライターとしてもきっとやっていくことができるはずです。

一方で、海外に暮らすのは不安があるけれど社交性には自信がある、という人は、まずは国内ライターからはじめて、トラベルライターという仕事に関しての感触を確かめてみてはいかがでしょうか。

海外在住トラベルライターの仕事探しについて

海外在住トラベルライターの仕事探しについて

海外在住のトラベルライターの仕事探しは、大きく分けて2通りあります。1つは「ネットを介して日本にある日系企業の依頼主を見つける」方法。もう1つは「自分の居住国・都市の求人情報を探す」方法です。

例えばHISやJTBといった大手の旅行会社は、往々にして海外現地にも支店があるので一見するとトラベルライターの入る余地はないように思えますが、実はそんなことはありません。

大手旅行会社の場合は、国内の本社と海外現地支店は切り離されていて、マーケティングが異なることが一般的です。

そのため、日本本社の依頼を受けてネット集客のための海外現地の旅行記事を書いていても、その当該支店はまったく関与していないことも普通です。

つまり、海外現地に支店のある大手や中小の日系旅行会社に営業をかけて、ホームページの記事更新の仕事などを引き受けることも十分可能性としてはありえるのです。

海外の企業をクライアントに持つことも

また、アジアや欧米の現地旅行会社は、日本人旅行者を非常に重宝しています。そのため、旅行会社は日系である必要もありませんし、日本人旅行者が多い都市であれば、高級ホテルやレストランも重要な取引先となります。

彼らの持つ自社ホームページを日本語訳したり、日本語の記事を更新してSEO対策の仕事を引き受けたりと、トラベルライターとしての需要は尽きません。

国内在住トラベルライターの仕事探しについて

国内在住トラベルライターの仕事探しについて

日本国内でトラベルライターとして職に就きたいと考える場合、主な仕事の探し方は「ネット」となります。ただし、海外記事よりも需要がある分、競争が激しいのも覚悟しなければなりません。

なぜなら、日本の旅行記事を書くにあたっては、その土地に居住している必要はなく、大抵の情報はネットで探すことができます。また、移動に関しても海外よりも敷居がぐっと低いので、「全国出張取材できます」と謳っている国内ライターも少なくありません。

国内在住のトラベルライターは、自分のブログを育てよう

国内在住のトラベルライターが仕事を安定的に受注するコツとしては、「自分への問い合わせ窓口を多く作る」ことと、「自分の価値を高めるブランディングに努める」ことが挙げられます。そして、双方を同時にこなすことができるのが「ブログ」、「ホームページ」といったものです。ブログやホームページの魅力は、

  • ページは無制限に自分をアピールすることができる
  • 24時間問い合わせを受けることができる
  • ブログにアップした記事は、日本全国誰もが読むことができる
  • 依頼主に自分のキャリアや人となりを知ってもらうことができる

などです。いずれも非常に大切なことで、特に「自分がどういう人間で、日ごろどういう生活・仕事をしているのかを知ってもらう」ことができるのは、トラベルライターにとっては非常に魅力に映ります。

なぜなら、依頼主である企業担当者は、業務委託契約を結ぶトラベルライターの人となりを少しでも知りたいと考えるからです。基本的にトラベルライターが記事の求人に応募する場合、面接と言うものはありません。

依頼主は実績とキャリアだけを鑑みて決めるのですが、もしトラベルライターが自分でブログをやっていたら、依頼主はライターが信頼に足る人物であるかどうかを確認するため、間違いなくブログをみます。

そのため、ブログもしっかりと中身のある記事を日々更新するようにしてください。ちなみに、海外在住ライターでもブログ運営は大切ですが、国内ライターと比較すると重要度は低くなります。なぜなら、海外在住ライターの場合は「その国・都市に住んでいること」自体が特徴・PRとなるからです。

「広く浅く=国内ライター」、「狭く深く=海外在住ライター」

「広く浅く=国内ライター」、「狭く深く=海外在住ライター」

国内ライターは、日本全国の観光都市の旅行・地域情報を請け負うことができますし、依頼主も出版業界からIT、宿泊、飲食、地方自治体と多岐にわたります。文章力が上達してくれば、旅行記事以外の仕事も積極的に受注できます。

一方で海外在住ライターは、世界を四六時中渡り歩くことは難しいので、メインとなる居住国とその隣国の数か国の旅行記事を、まずは請け負うようになるでしょう(経験を積めばさらに請け負える都市の数は増やせる)。

しかし、依頼主の企業数を日系企業だけに絞ると収入に不安がでてくることもあります。その場合は外国系の企業にも営業をかける必要があり、これらは ネットではなく自分の足で訪問しなければなりません。

国内ライターから海外在住ライターに転身もあり

国内ライターから海外在住ライターに転身もあり

今回は国内ライターと海外在住ライターの仕事の探し方と相違点に関してご紹介しました。

冒頭で説明したように、最初に自分がどちらのライターになるかを決めることになりますが、もちろん、活動を続けていく道中で国内ライターから海外ライター、あるいはその逆に転身することも可能です。

難しく考えないで、まずは自分がどこの地域の旅行記事を書くことができるのか、を考えてみるのがいいのかもしれませんね。

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