トラベルライターの仕事のやりがいとは?キャリア10年のベテランライターが解説
トラベルライターの仕事のやりがいとは?キャリア10年のベテランライターが解説

近年は働き方の多様化が日本でも受け入れられつつあり、ニューノーマルと呼ばれる新しい生活様式も注目されています。

そんな中、トラベルライター(旅行ライター)に関心を持つ人も昨今増えてきました。しかし、ネットで調べても曖昧な情報しかなく、「実際仕事のやりがいってなに?」と考える人は多いでしょう。

そこで、ここではトラベルライターとしてキャリア10年以上を誇る筆者が、トラベルライターの仕事内容を含めて、やりがいをまとめてご紹介します。

トラベルライターのなりかた・就職方法

トラベルライターのなりかた・就職方法

現在国内外で活躍しているトラベルライターは、大きく分けて「フリーライター・ジャーナリスト出身」の人と、そうでない人に分けることができます。

トラベルライターという職種は、パソコンとインターネットが普及した2000年以降に出現したと考えられますが、もともと旅行記事や海外現地情報記事は、フリーライターや世界を飛び回るジャーナリストの業務領域でした。

トラベルライターは一般的には会社の社員ではなくフリーランス・個人事業主の職種となり、資格も必要としません。トラベルライターの名刺を作ったその日から就職することができます。

トラベルライターとは?仕事内容を紹介

トラベルライターとは?仕事内容を紹介

トラベルライターの実際の仕事内容は、イメージ通りかもしれませんが「記事の作成」と「観光地や商業施設の取材」です。トラベルライターといえば「旅行をしながら収入を得る」と思われがちですが、旅行は観光地の取材をするときくらいであり、そう頻繁に各地を飛び回るわけではありません。

月の大半は自宅やカフェで記事を作成していますし、多くのトラベルライターは旅行記事以外の依頼も請け負っていますし、WEBサイト運営やコンサルタント、店舗経営をしているのも普通です。旅行記事という1つの仕事に執着しないのもトラベルライターの特徴と言えるかもしれません。

国内と海外ライターのなり方の違い

トラベルライターには国内記事と海外記事を書くライターがいます。クライアント次第でどちらも隔てなく請け負うことはできるのですが、一般的に「国内ライターは日本在住者、海外ライターは海外在住者」が依頼を受けるのが通常です。

そのため、海外旅行記事を書きたいのであれば、当該国や地域に住むのが手っ取り早く案件を受注できるポイントとなります。

しかし、旅行サイトの中には日本を含む世界の観光情報を発信しているWEBサイトも増えてきました。そのため、自分のトラベルライターとしてのスキルが認められれば、国内外問わず幅広い地域の記事を書くことができるはずです。

トラベルライターのやりがいとは?

トラベルライターのやりがいとは?

トラベルライターを志す人にとって、「仕事のやりがい」を知ることは非常に貴重です。すでにトラベルライターとして案件を探しているけど、なかなか仕事にありつけないという人も、仕事のやりがいを知ることでモチベーションを維持することができるはずです。

そこで、下記ではビジネスとしてのトラベルライターのやりがいをまとめてみました。

やりがいにも繋がる!想像以上に「給料・収入」は悪くない

フリーランスや個人事業主に対して、「その仕事大丈夫?」と疑心暗鬼になる人は、おそらく自由業の内情をあまり知らないのかもしれません。

トラベルライターもそうですが、フリーランスは普通のサラリーマンが想像している以上に収入は悪くありません。多くのトラベルライターは年収で300~500万円ほどは手堅くもらっていますし、旅行記事以外の仕事もしているため、総収入で500~800万円ほど稼いでいる人もざらにいます。

「トラベルライターができるのは若いうちだけ」、「結婚したら生計は立てられない」と考えている人もいるかもしれませんが、働き方次第であることを覚えておいてください。

記事を書いているときよりも「取材」にやりがいを感じる

トラベルライターの仕事上でやりがいを感じるのは、記事を書いているときよりも「取材」をしている最中と言えるかもしれません。取材といっても相手は飲食店のオーナーやエンタメ施設のマネージャとなるので、かなり気楽でざっくばらんです。

ホテル取材を終えたあとは、5つ星のカフェでコーヒーブレイクをするのもいいですし、担当者に頼めば従業員料金で宿泊することもできます。

移動費や宿泊料金は経費で落ちる?

ちなみに一般的なWEB記事案件では、観光記事の執筆に伴う経費は出ないことが多いです。一方、経費を申請できる場合は、

1. クライアントが指定した観光地取材
2. 急ぎの案件
3. 雑誌案件

となります。基本的に経費がでることは稀なので、観光地取材をする際は1つのスポットで数百枚の写真を撮影してストックを持っておくといいでしょう。

スケジュールが埋まっているときにやりがいを感じる理由

これはトラベルライター問わず、フリーランスに共通して言えることかもしれません。旅行記事は毎月クライアントから依頼・指示が来ますが、どの会社も決まって月末月初に依頼します。そのため、基本は月頭5日までの間にその月の執筆案件が確定します。

しっかりと旅行記事案件で埋まっているスケジュールを見ると、不思議な達成感が湧き上がってくるものです。これもトラベルライターのやりがいを感じる一瞬と言えるでしょう。

新型コロナを経てトラベルライターに改めてやりがいを感じた理由

新型コロナを経てトラベルライターに改めてやりがいを感じた理由

2020年から世界で猛威を振るう新型コロナですが、世界各国が入国規制を敷いたため、2年以上の間、旅行業界及びトラベルライターはほぼ仕事がなくなりました。

では、コロナ禍によってトラベルライターは全員廃業したのかというと、まったくそうではありません。別の事業で収入を伸ばしたり、旅行業界以外の記事を請け負ったりと、トラベルライターは極めて潰しが効く職業であることがわかりました。

また、2022年も後半に差し掛かると、ほとんどの国が入国規制を解除してコロナ以前の旅行ができるようになりました。コロナ禍では「コロナが収束しても以前のように旅行はできない」、「もう海外旅行はお金持ちの趣味になった」などと言われていましたが、実際はそんなことはなく、旅行需要・市場共に今後も拡大していくことが想定されます。

フリーランスで将来性を感じる職種は少ない

フリーランスで将来性を感じる職種は少ない

フリーランス・個人事業主は日本における労働人口の2割に相当すると言われています。しかし、多くの職種は5年、10年後の自分や事業の発展を想像することは難しいのが現実です。

一方でトラベルライターは上述したように、旅行市場は世界的に衰えることはないということ、今後はますますネット社会が進み、SEO対策のための旅行記事が各社必要となること、クライアントは旅行会社だけではなく、あらゆるIT企業やサービス業であることなどが特徴として挙げられます。

そのため、トラベルライターの事業拡大に対しては、非常に将来性と伸びしろがあると言うことができます。

10年先もやりがいを感じ、生活を安泰させるポイントとは

10年先もやりがいを感じ、生活を安泰させるポイントとは

今回はトラベルライターのやりがいを中心にご紹介しました。5年後、10年後もトラベルライターとして仕事を続け、やりがいを感じ、生活を安定させる最大のポイントは「積極的に事業を拡大する」ことです。

旅行会社から記事案件を受注しつつ、取材先に自分を売り込みWEBマーケティングを提案したり、自身でブログや旅行サイトを運営して収益化を狙うなど、常に新規案件・新規事業の獲得を考えた行動をしていると、10年先もお金に困ることなく、好きな仕事をまっとうすることができるでしょう。

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