収入減のカメラマンはライターに転職するのがおすすめ

近年はコロナも相まって収入減に苦しんでいるカメラマンも多くなってきました。特にフリーランスのカメラマンは仕事の受注難が顕著に表れ、別の業界の会社員への転職を余儀なくされる人も増えてきました。

そこで、ここではカメラマンがライターに転職する方法とポイントをご紹介します。

2000年代に入り収入減のカマラマンが増加して背景

2000年代に入り収入減のカマラマンが増加して背景

近年は新型コロナの影響もあり、多くのカメラマンが仕事の受注に苦しんでいる様子がうかがえます。しかし、カメラマンの収入減がはじまったのはコロナが原因ではなく、2000年代に入りインターネットが普及し、フリーライターが増えたことに起因しています。

フリーライターの増加が及ぼすカメラマンへの影響

インターネットが普及する以前は、フリーライターとカメラマンはうまく仕事を草分けできていました。しかし、ネットの普及により気軽に始められるフリーライターが増え、依頼主となる企業も経費削減のため、ライターに写真撮影を求め始めたのをきっかけに、カメラマンに回ってくる仕事が減ったことが背景にあります。

今後もライターの増加によるカメラマンの仕事減は続く

新型コロナを経て多くの企業がネット上でサービスの提供を拡大している現状を鑑みると、今後もライターの需要は増加することが予想されます。一方で紙媒体が斜陽産業と言われている昨今、カメラマンの仕事減は今後も続く可能性が示唆されています。

そのため、将来的な需要を見越したフリーランスのカメラマンの中には、出版社や編集プロダクションの正社員に転職する人も増えてきましたし、カメラマンの仕事を諦めて別の業界・業種で第二の人生を歩むことを決意する人もいます。

カメラマンの仕事を辞めたくない人は「ライター」に転職するのがおすすめ

カメラマンの仕事を辞めたくない人は「ライター」に転職するのがおすすめ

しかし、せっかく自分の夢を叶えたのだから、カメラマンの職を捨てたくないと考えるのは自然のことです。もしカメラマンの中に、「今の仕事を続けられる職種に転職したい」と考えている人がいるならば、「フリーランス・ライター」に転職してみるのはいかがでしょうか。

ライターの業務内容には写真撮影も含まれており、企業の代表者インタビューや旅行記事には質の高い写真が求められます。

通常、フリーライターが自分の力量で撮影ができない場合は、フリーのカメラマンに同行を願うか、依頼主に調達してもらうかとなりますが、いずれにしても写真撮影分の報酬が減額されてしまいます。

仮にカメラマンが文章も書いて写真も撮影できるのであれば、報酬は通常のライターよりも高額となりますし、依頼主としても質の高い写真が保証されるので安心して仕事を任せることができます。

カメラマンに特におすすめしたい職種が「旅行ライター」

カメラマンに特におすすめしたい職種が「旅行ライター」

旅行ライターはネットの普及に伴い急速に認知度を上げた職種の1つとなります。旅行ライターの主な業務は①観光地に赴き撮影取材、②記事の執筆となりますが、WEB記事であっても旅行記事は写真ありきとなるので、カメラマン出身のライターを重宝します。

また、旅行ライターとして活動していれば、出版社や編集プロダクションとも繋がりができますし、ガイドブックの案件もくるはずです。昨今は若手の旅行ライターが増えてきましたが、ほとんどのライターはマガジン向けの撮影ができるカメラ技術を持っていませんので、現状はカメラマンに依頼するか、編集者がカメラマンと一緒に同行することになります。

そのため、旅行ライターはフリーカメラマンが今の仕事を辞める必要なく続けられる数少ない職種の1つと言えます。

カメラマンから旅行ライターに転職する方法

カメラマンから旅行ライターに転職する方法

フリーのカメラマンから旅行ライターに転職するためには、まずは1日に執筆できる文字数を確認してください。

旅行記事の報酬は画像付きで1記事〇〇円、もしくは文字単価となります。記事単価の場合は1記事1500~3000文字で3000~5000円が相場となり、文字単価は2~3円となります。十分なキャリアを積むまでは2円以下の案件も積極的に受注したいところですが、文章に書き慣れていないうちは1日に書ける文字数は3000~5000文字が精一杯となるので、文字単価と日給は直結してしまうことに注意が必要です。

1日8000~1万文字の執筆を目標にする

マガジンなど紙媒体だと執筆する文字数は1のコラムで800~1500文字前後が多いですが、WEB媒体はその5倍くらい記事のボリュームが大きいイメージです。一方で1日1万文字書くことができれば、日給で2万円を超えてくるため、フリーのカメラマン時代と比較しても遜色はないはずです。

名刺は肩書が重要

また、旅行ライターになると、フリーカメラマン時代よりもぐっと名刺を交換する機会が増えます。しかし、旅行ライターとはいっても、別業界の執筆も当然受注することもありますので、名刺は複数の肩書で作っておくのがおすすめです。

「ジャーナリスト」の名刺を作れば世界のどこでも取材が可能ですが、中国やベトナムといった社会主義国は広報活動が厳しく制限されているので、別の名刺を用意しておくのが賢明です。

文字単価・記事単価を上げる方法を見つけるのが旅行ライターとして生き残る重要な点

文字単価・記事単価を上げる方法を見つけるのが旅行ライターとして生き残る重要な点

旅行ライターを含むフリーランスのライターとして長期的な活動を視野に入れるのであれば、文字単価を上げることは日ごろから意識していなければなりません。

しかし、良質な文章を書いても、力の込めた写真を撮影しても、最初のうちはなかなか文字単価が上がることはなく、1文字1.5円程度から抜け出せない日々が続くかもしれません。

まず、旅行ライターに転職したカメラマンが文字単価を上げるためのポイントとしては、下記が考えられます。

受注する案件を精査する

上記でも触れたように、近年はあらゆる業界がネット上でサービスを展開するに当たり、大量のWEB記事を求めるようになりました。そのため、報酬を気にしなければ、いくらでも記事の依頼を受注することは可能なので、ライターに転職したカメラマンは、「自分で案件を精査」することが求められます。

例えば大量の記事数を求める依頼主は、記事の品質よりも量を重要視するため、1記事当たりの報酬は低く設定します。一方で旅行会社のホームーページ上や会員向けに提供する情報記事は、自社ブランドを背負った質の高い記事が求められるので、記事の報酬も必然的に高くなります。

自分で記事を企画する

もう1つの文字単価・記事単価を上げる方法として挙げておきたいのが「自分で企画立案をする」ことです。旅行会社のような企業はWEB知識に深い人材が不足しているため、自社のホームーページ上におけるコンテンツに常に悩んでいます。

そのため、「プロカメラマンが選ぶ旅行写真コンテスト」のような独自の企画を依頼主に提案すれば、少なくともその企画は自分がイニシアチブをとって進めることができますし、自分が社員と一緒になって企画を進めることで、早々に契約を打ち切られることもありません。

上記のように、文字単価を上げる施策は幾通りありますが、どれが自分や依頼主に適しているかはケースバイケースとなります。そのため、独自の依頼主との契約方法や交渉方法を習得することが、高単価で案件を受注できる最短の近道となります。

カメラマンからの転職は旅行ライターが有利。将来を考えて最善の選択を

カメラマンからの転職は旅行ライターが有利。将来を考えて最善の選択を

今回ご紹介したように、カメラマンから転職するに当たり、旅行ライターは非常に魅力的かつ有利な職種となります。旅行と親和性の高いカメラマンの実績が多ければ、それだけ旅行会社も重宝します、旅行ライターありきの企画を考えてくれることもあるでしょう。

現在収入減、案件の受注減に陥っているフリーのカメラマンは、将来を考えて真剣にライターの道を検討してみてはいかがでしょうか。

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