依頼主に提供する記事は「オリジナルコンテンツでなければならない」とはよく言いいますが、しっかりとSEOを意識して、需要のあるコンテンツを考えなければなりません。
「オリジナルコンテンツを納品し続けたのに契約を打ち切られた」というフリーライターも少なくありません。そこで、今回は依頼主が求めるオリジナルコンテンツとは何なのかを紹介するとともに、記事作成のポイントと書き方を具体的に解説します。
依頼主がライターにオリジナルコンテンツの原稿を求める理由
Webライターとして活動すると、依頼主に必ず言われるのが「オリジナルコンテンツの作成」です。オリジナルコンテンツと聞くと「コピペをしなければ大丈夫」と考えがちですが、それではWebライターとしてはアマチュアの域を出ません。
プロのWebライターは単なるオリジナルコンテンツだけではなく、依頼主が自分に記事の執筆依頼をした背景を汲み取り、見えない要望に沿った原稿を書き上げる必要があります。
そこで、まずは企業がオリジナルコンテンツを求める根本的な理由を2つ紹介します。
競合他社と差別化を図るためのオリジナルコンテンツ
2000年代に入るとどの企業も公式ホームページや自社業界の情報サイト・ブログサイトなどを運営し、ネット集客を試みるようになりました。オリジナルコンテンツを更新することで他社と差別化し、ユーザーを自社のサービスに引き込むことができます。マーケティングとしては「コンバージョン率」を上げることが目的となります。
SEOで他社よりも優位に立つため
Web記事が紙媒体の記事と大きく異なる点が「SEO対策のためにオリジナルコンテンツが求められる」ことです。例えば「ベトナム旅行 世界遺産」とGoogleの検索エンジンで検索すると、自社の記事が1ページ目にヒットするのであれば、旅行会社としては大きなユーザーアプローチの機会を得ることができます。
なぜなら、その記事を読む人は「ベトナム旅行で世界遺産に行きたい人」である可能性が高く、自社のツアーパッケージを売り込むことができる可能性が高いからです。つまり、企業にとっての記事更新の施策は、WebマーケティングにおけるSEO対策の一環と言うことができます。
コピペ記事を投稿してしまうとSEOで不利になる
コピペ記事が禁止されている理由は、自社ブランドを傷つける行為と言うだけではありません。既にネットに出回っている記事をコピペすると、ネットを巡回しているGoogleボットと呼ばれるクローラーが当該URLを低品質の記事と評価し、ランキングを圏外に落としたり、インデックスすら外されることもあります。
昨今のGoogleボットはコピペした記事の評価を下げるだけではなく、ドメイン自体の評価を下げるため、たった1つの記事がこれまで培ったSEOをすべて暴落させてしまうことも可能性としては考えられます。
企業はWebライターに「SEOで優位に立てるオリジナルコンテンツ」を求める
上記のことから分かるように、企業がWebライターに求める記事は単純なオリジナリティだけではなく、SEOで優位に立てるコンテンツであることが分かります。
そこで、以下ではどんな大手企業に納品しても通用する記事の書き方をポイントごとにご紹介します。
記事タイトルの付け方
記事タイトルは依頼企業から言い渡されるキーワードを盛り込んで決めます。タイトルを決めるコツは以下です。
- SEOキーワードはタイトルの前半に持ってくる
- 文字数は24～35文字に収める
- まとめ記事の「〇選」は5・7・10から選ぶ（6や8よりも5や7と言った奇数に人の目はいく心理を利用）
タイトルは記事の顔となり、検索エンジンの検索結果画面に表示される見出しとなるので、よく吟味して決めるようにしてください。
メタディスクリプションの書き方
メタディスクリプションは「要約文」と呼ばれ、検索結果画面にタイトルの下に表示される短文です。2022年前半までは120文字前後まで表示されていましたが、Googleのコアアップデート後は80文字前後しか表示されなくなりました。
メタディスクリプションは80文字しか表示されないため、文章を作る際はSEOキーワードを1つずつ含め、それ以外は記事の内容の要約に徹しましょう。
画像にはaltタグを設定する
Web記事には必ず画像が複数枚挿入されています。画像は読者を飽きさせないためであり、記事の内容を視角でイメージできる貴重なコンテンツです。しかし、Googleボット（クローラー）は画像の内容を理解することはできないため、altと呼ばれるHTMLタグを付けることでクローラーにコンテンツの内容を伝えることができます。
記事の構成は見出しタグを使用して構成する
記事の構成は複数の見出しブロックを作ります。1つのブロックの文字数は300～400文字が適切とされているので、3000文字の記事を作成したい場合は前後のリードとまとめを含めて8～10個の見出しを作ってみるといいでしょう。
見出しタグはh2タグとh3タグを使用し、h2タグの小見出しとしてh3を作ります。h3タグの下にh2を作るのはルール違反とされていますので気を付けてください。
オリジナルコンテンツの考え方と見つけ方
オリジナルコンテンツを依頼企業から求められる場合、まずは「SEO対策は必要なのか否か」を訊ねてみてください。SEO対策が必要の場合は、オリジナルコンテンツとはいっても検索ボリュームの多いキーワードを選択しなければなりませんし、記事の書き方に制限があります。
一方でSEO対策を気にする必要がないのであれば、自分の「体験談」や「業界知識」をネタにするのが手っ取り早くオリジナルコンテンツを作成するポイントとなります。
オリジナルコンテンツは高い報酬で受注することが大切
オリジナルコンテンツの作成を企業から要望された場合、まず見直してほしいのが「通常の記事よりも報酬が高く設定されているか否か」です。体験談や業界知識の詰まったオリジナルコンテンツは希少価値が高いため、それだけ報酬に反映されるべきと考えられます。
特に旅行業界では観光記事における現地の写真は記事よりも価値があるため、現地写真と記事を両方納品できるのであれば、報酬も相応に貰うべきと言えます。
オリジナルコンテンツは調査と作成に時間がかかることを認識する
近年のGoogleはWeb記事に「権威性」を重要視する傾向にあります。オリジナルコンテンツを作成する場合は原則自分が「監修」することになるので、間違った情報を提供することは許されません。仮に体験談であっても、その中にデータがある場合は、しっかりと出典を明記し、そのデータが正である裏付けを取るようにしましょう。
オリジナルコンテンツは自分のよく知る業界や体験談を記事にするため一見すると筆が走りやすいですが、その一方で画像の選定や調査などにより多くの時間が掛かるため、安請け合いすると割に合わない依頼となってしまうこともよくあります。
まとめ：専門性を高めてオリジナルコンテンツに強みを持つのが成功の秘訣
完成度の高いオリジナルコンテンツを作成するポイントは「専門性」を高めることです。特に体験談記事は文章力や専門性が追い付いていないと読書感想文のような低品質の記事に仕上がってしまうことがよくあります。
その一方でオリジナルコンテンツを書けるライターはそれだけで強みとなるので、高単価の報酬を受注しやすく、また「自分しか書けない記事」のため、早々に契約を切られることもありません。どの業界でも構いませんので、まずは自分の得意分野でオリジナルコンテンツの作成に励んでみてください。