近年は20代30代の若いうちから海外移住をする人も多く、一昔前と比べると大分敷居は低くなりました。しかし、若者の間では「海外移住したいけれどお金がない」、「安い費用で海外移住できる?」という意見も多くあります。
そこで、ここではお金がない人も安く海外移住を決行する方法と、現地の収入事情をご紹介します。
海外移住にかかる初期費用はどのくらい?
海外移住と言えば、一昔前だと移住費用が何百万円もかかり、お金持ちの人や、数千万円の貯蓄を持つお年寄りのセカンドライフといったイメージでした。しかし、昨今は日本人が海外で中長期滞在できるようなビザ発給も増えており、それほどの費用をかけずに安く海外移住をすることができます。
海外移住といっても最初から1~2年住むことを目的とせず、まずは3ヵ月から半年ほどを目安に計画してみてはいかがでしょうか。それならばビザの取得難易度も低いですし、国によってはビザ免除で期間中滞在ができるかもしれません。
初期費用の目安としては3~6か月でアジアで30~50万円、欧米だと2~3倍となります。アジアであれば都心であっても家賃は安く、月額2~5万円でマンション暮らしが可能となります。
少額費用で海外移住する場合の国・都市の選び方
安い費用で海外移住を計画する場合、日本と相対的に物価の安い国がおすすめとなります。また、なるべく日本人が多く、日系企業が多く進出している都市を移住先として選ぶことができれば、現地で就職する際も有利となります。
特に2022年以降は円安が大分進んでおり、対ドル・ユーロ・ポンドなどでじりじりと安値の更新を続けています。10年前の1ドル80円自体と比べると、シチュエーションによっては50%近く体感的に物価が値上がっていますので、海外移住で費用を気にするのであれば、東南アジア一択となるでしょう。
ただし、東南アジアのような発展途上国は、物価は安いものの、電気代やガス代、ガソリン価格などは日本と同等かそれ以上に高いですし、スーパーで売っている輸入品の食材も日本以上の値段が付けられています。そのため、あらゆる物価が安いという認識は禁物となります。
お金がない人は治安が悪い国・都市は選ばない
治安が悪い国や都市に日本人が住む場合は、実は通常よりも多くの移住費用がかかり、お金がない人にとってはデメリットとなります。治安が悪い都市に海外移住するのであれば、セキュリティがしっかりした高級マンションを借りる必要がありますし、立地も物価が高い富裕層や外国人駐在員が暮らす、いわゆる「お金持ちの町」を選ぶことになります。
お金がない20代なら海外インターンが最も安く海外移住できる
20代の学生、もしくは社会人の方であれば、海外インターンがおすすめです。インターンシップは学生が中心となりますが、昨今は社会人インターンも浸透してきましたし、そもそも海外に拠点を置く日系企業では、学生と社会人で募集差別はしません。
海外インターンは国内と異なり、就業期間中は給料が一定水準出るところが多く、また家賃補助を出してくれる会社もあります。どの会社も日本人社員が少ないため、インターンと言えども即戦力として重宝されます。海外インターンを多く募集している国もやはり東南アジアで、ベトナム、マレーシア、シンガポールが主となります。勤務内容はIT関連、営業、ホテルのゲストリレーションズ、コールセンターの管理業務などが多い印象です。
海外インターンに採用されれば、費用をかけるどころか、給料を貰えて海外移住を果たすことができますし、インターン終了後も引き続き働きたいのであれば、社員としての登用を社長に持ちかけるのもいいでしょう。
海外移住先で仕事を探すより日本で案件を確保
費用をかけないで安く海外移住を考えるのであれば、移住先現地で仕事を探すよりは、日本で案件を見つけるのがおすすめです。海外現地採用は日本人であっても給与水準が現地の物価に照らし合わせた額となるので、東南アジアであれば15万円前後が平均月収となります。
そのため、日本の副業(在宅ワーク)をフリーランスとして本業で精を出せば、現地採用の給料水準と同等以上に稼ぐことは現実的に可能ですので、時間が束縛されない分、フリーランスの方が将来性があっておすすめです。
現地採用者の多くは副業をして移住費用を稼いでいる
また、海外移住者の現地事情として知っておいてほしいことが、「現地採用者の多くは副業をしている」ことです。上述したように現地採用で就職しても、給料はせいぜい15万円前後。そのため、生活の質を上げるために、日本語講師など複数の仕事を掛け持ちするのが普通となります。
しかし、1日朝から晩まで仕事をしているようでは、せっかくの海外移住も台無しです。そのため、これから海外移住をする方は、できるだけ生活費は考えず、最低限の仕事をこなしつつ、収入を上げていく方法を模索することが推奨されます。
職場勤務は必要なし。パソコン一台で生活の費用を稼ぐ方法
2010年頃から話題を集めている「ノマドワーカー」や「トラベルライター」は、パソコン一台で職場を選ばない生活をおくる“ニューノーマル”となる生き方が特徴です。日本ではまだ馴染みがないかもしれませんが、企業に縛られない生活様式を確立することができるため、自由や人生の変化を求めた海外移住者にとっては申し分ないライフプランと言えるのではないでしょうか。
ノマドワーカー(フリーランス)のもう1つの魅力は、「初期費用がパソコンだけ」という点です。周辺機器は後から少しずつ購入すればいいだけですし、職場はカフェでも自宅でも問いませんので、自分の気分次第で環境を変えることができるのも嬉しいです。
お金がないという人にとっても、必要最低限の費用で始められる個人事業主となります。また、海外移住を強みしにした仕事を見つけることができれば、高収入を期待することができますし、事業の拡大も視野に将来性も豊かになります。
海外移住を活かした仕事を紹介!
いまはパソコン一台あれば、さまざまな業界から仕事を引き受けることができますし、自分でWebサイト運営をしてお金を稼ぐこともできる時代です。その中でも海外移住を活かした仕事となれば、移住国の経済や政治、観光、生活情報をWeb記事にする「海外在住ライター」がおすすめです。
3~5社程度の旅行会社やIT企業のホームページ更新(記事作成)を受注することができれば、それだけで15万円程度は稼ぐことができますし、経費で国内を旅行することもできるかもしれません。
ブログ運営でお金を稼ぐこともできる!
海外移住を果たしたフリーランスの中には、自身のブログ運営で成功して、毎月数十万円の収入が無条件に入ってくる人もいます。海外移住や海外生活・海外旅行関連は需要が非常に高く、それでいて発信者が少ないため、本格的に打ち込めば早くに結果が出ることもあります。
ブログ運営はお金がない人でもできますし、現地情報記事を定期的に更新するだけで、旅行会社は現地のお店がネット集客のために広告を買ってくれます。PV(クリック数)が上がれば、Googleアドセンスやアフィリエイト広告を出してみるのもおすすめです。
安い費用で海外移住が実現!成功のポイント
東南アジアのような発展途上国に海外移住をする場合、「アジアも毎年インフレで物価が上がってきたから、海外移住の敷居が高くなった」と考える人がいますが、それは少し誤解があります。国は発展すれば物価は上がりますが、急速な発展を遂げた国は、衣食住といった重要なセグメントが供給過多になる傾向にあります。上記で触れたベトナムやタイ、マレーシアなども同様で、5万円も出せばプール付きの高級マンションに住むことができますし、2万円でもミニホテル生活が可能で、これは10年以上前から相場は変わっていません。
そういった現地事情を少しでも多く収集することができれば、お金がない場合でも気軽に海外移住を実現させることができます。