旅行雑誌ライターになるためには?仕事の経験と求人事情

旅行ライターの大きな醍醐味の1つが、雑誌に自分の記事が掲載されること。しかし、通常のWEBライティングと異なり、雑誌への執筆依頼はそう簡単にはきません。そこで、今回は旅行雑誌ライターになるためのステップや、どのようなキャリアを積めばいいのかをご紹介します。

旅行雑誌への掲載はトラベルライターの大きな目標

旅行雑誌への掲載はトラベルライターの大きな目標

旅行雑誌に自分の文章が掲載されるのは、トラベルライターにとっては大きな目標の1つとなります。しかし、トラベルライターの日々の業務のほとんどはWEBライティングとなり、実際の生活の基盤もWEBライティングが土台となります。

WEBライティングと雑誌の案件は、似ているようで実は性質が異なり、依頼主の業界も違います。そのため、何年もWEB上に記事を投稿し続けているが、いっこうに雑誌の執筆依頼がこない、ということもよくあります。

WEBライティングと雑誌への執筆依頼は、それぞれ求められる仕事経験やスキル、応募事情が異なるため、早々に雑誌の執筆を請け負いたいと考えている方は、是非ここで紹介することを実践してみてください。

旅行雑誌だけじゃない!トラベルライターが執筆できる業界の求人事情

旅行雑誌だけじゃない!トラベルライターが執筆できる業界の求人事情

トラベルライターが執筆できる業界は、なにも旅行ガイドブックだけではありません。旅行繋がりであれば、タウンライフ系やシニアライフ、国内・海外の移住生活雑誌などもその対象となります。

また、海外在住ライターであれば、その国や都市の経済・ビジネス・ライフ情報に精通しているので、経済誌やビジネス雑誌への記事執筆の依頼も引き受けることができます。

基本的に依頼主となる出版社、編集プロダクション側からすると、ライターという大きな括りで求人するため、トラベルライターやグルメライターといった肩書は気にしません。

出版社や編集プロダクションに自分のキャリアとポートフォリオを送る

出版社や編集プロダクションに自分のキャリアとポートフォリオを送る

上述したように、WEBライティングをこなしていけば、自然と出版社や編集プロダクションからお呼びがかかるわけではありません。そのため、雑誌媒体の仕事を請け負いたい場合は、まずは自分から出版社、及び編集プロダクションに問い合わせて、自分を売り込むようにしましょう。

問い合わせをする出版社は、季刊誌よりも月刊誌の方が発行頻度が高くておすすめ。編集部は常に新しいネタを探していますので、自分でこんなことができる、というアイデアや企画をA4一枚程度にまとめて送れば、編集者の多くは目をとおしてくれるはずです(返信をくれるかどうかは別ですが)。

また、編集部の多くは3ヵ月から半年先までのスケジュール(ネタ)を確保するので、自分のネタ・アイデアが数か月先も通用するのか、目新しいものなのかも確認しておくといいでしょう。

海外在住者は最短翌月から執筆の依頼がくるかも!

海外在住者は最短翌月から執筆の依頼がくるかも!

トラベルライターの中でも、海外で活躍している海外在住のライターであれば、早ければ翌月から紙媒体の執筆依頼が来るかもしれません。日本人が多く暮らす海外主要都市には、必ず現地に日系の出版社や編集プロダクションがあります。

これらは主に現地に在住している駐在員や奥様方に向けたフリーペーパーであることがほとんど。月刊誌はもちろん、フリーペーパーの場合は日系企業や掲載店が払う広告料金で運営しているので、毎週1回から2回という新聞感覚の発刊も普通です。

このような出版社は常に記事を書いてくれる人を求めているのですが、その多くは編集者が片手間に書いたり、駐在員奥様がアルバイトで記事を書いたりしています。

そのため、フリーライター、トラベルライターといった肩書で求人に問い合わせれば、ほぼほぼ採用は決まります。

海外現地フリーペーパーの執筆内容とは

海外現地のフリーペーパーに書く記事というのは、主に取材案件となります。上述したように、フリーペーパーの運営を支えているのは、紙面に広告を買ってくれる企業やお店です。

そのため、広告主を取材して、企業・お店PRの記事を毎回書きます。海外在住ライターにとっては、このフリーペーパーへの寄稿が最初の紙面媒体の成果物となるかもしれません。

海外現地フリーペーパーの報酬事情

海外現地フリーペーパーへの寄稿は、正直言うとそれほど報酬は高くありません。現地水準での支払いであるため、アメリカ及びユーロ圏では高単価かもしれませんが、アジア地域では1記事書いて1500〜2000円程度。取材→執筆→校正といった工程と手間を考えると、コストパフォーマンスは低め。

ただし、紙面媒体への実績を得ることができるのは非常に大きな利点となりますので、将来への投資の一環として、何度か引き受けてみるのがおすすめです。

旅行雑誌ライターになるために必要なスキル

旅行雑誌ライターになるために必要なスキル

旅行雑誌に寄稿することを第一の目標とするならば、ライターはどのようなスキルが必要となってくるのでしょうか。まず、必ず求められるのが「文章力」です。

WEBライティングと異なり、旅行雑誌への寄稿は必ず編集者が付きますので、彼らの手間を減らすくらいの文章力が必要となります。ただし、小難しい言葉を使うことが高い文章力と言うわけでは決してありません。

むしろ、旅行雑誌のような幅広い年代が読む雑誌であれば、中学生でも分かるような読みやすい文章力が求められます。

この読みやすい文章力というのは、「正しい国語表現と日本語の文法」です。主語、修飾語、述語の構成はもちろん、助詞と助動詞の使い分けができることも大切です。

さらに言えば、中学生の時に学んだ動詞の活用形「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」は覚えていますでしょうか。

日本語がネイティブの方であれば、普段気にしないで使っていますが、こういった文法の体系を知っているといないとでは大違い。「正しい文法を使うことができる=誰もが読みやすい文章」であることを覚えておきましょう。

旅行雑誌ライターになるための実績の有無

旅行雑誌ライターになるための実績の有無

旅行雑誌の記事の求人があったり、出版社側から問い合わせがあった場合、まずは自分の実績と過去に書いた記事を先方に送って、審査してもらいます。オンライン面談のような面接はなく、基本は実績と過去の文章を見て判断され、その後はほぼすべてがメールでのやりとりとなります。

そのため、実績が乏しいうちはどんな小さな案件でも引き受けて、実績欄を埋めることが大事となります。また、過去記事に関してはWEBライティングの記事でも問題ありません。もし雑誌に寄稿した記事を提出するのであれば、できれば校正前の編集の手が加わっていない段階のものを提出するようにしましょう。

また、おすすめのPR方法としては、旅行雑誌への執筆実績が十分にない場合は、海外在住歴や本業ライターとして活動している強みを強調し、また、記事を書くために、現地取材ができること、一眼レフで写真撮影ができることもPRの材料となります。

出版社や編集プロダクションは、外注に出すフリーライターがどれだけ機動力を持ち、また質のいいカメラを持っているかの状況を把握しておきたいので、こちらから質問される前に申し出れば印象もよくなるかもしれません。

旅行雑誌に記事を寄稿して一人前。積極的に自分を売り込もう

旅行雑誌に記事を寄稿して一人前。積極的に自分を売り込もう

トラベルライターと名乗るからには、やはり旅行雑誌への執筆は必ず達成したい目標の1つとして掲げておきたいところ。上記でご紹介したように、紙媒体の執筆依頼は、通常のWEBライティングをこなしていてもなかなかやってきませんので、自分なりに売り込む方法を考えて、是非実践してみてください。

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