ライター念願の雑誌案件を受注。全体の流れと執筆の注意点を解説!

ライター念願の雑誌案件を受注。全体の流れと執筆の注意点を解説!

ライター念願の雑誌案件を受注。全体の流れと執筆の注意点を解説!

フリーライターとして日々web記事を納品して生計を立てている中、念願の雑誌の執筆依頼を受注。しかし、初めての依頼だとどのような流れで案件が進むか不明ですね。また、webコンテンツと雑誌への執筆は勝手がまったく異なります。そこで、今回は雑誌案件の仕事内容、及び執筆の注意点をご紹介します。

ライターならばweb記事を作る傍ら雑誌記事の応募も忘れずに

ライターならばweb記事を作る傍ら雑誌記事の応募も忘れずに

フリーライターとして活動するのであれば、やはり大きな目標となるのは紙媒体への執筆ではないでしょうか。雑誌、ムック、書籍への執筆依頼を受けることはライターにとっては1つの箔が付くというものです。

ポートフォリオ(実績)にも堂々とアピールすることができますし、雑誌への執筆経験がある=ライターとして高い信頼がある・文章力に問題なし、とクライアントは判断してくれるので、今後のweb記事の依頼も受けやすくなることは間違いありません。

ただし、雑誌への執筆案件は常に募集しているわけではありません。そのため、収入のベースがweb記事であることには変わりません。web記事を日々書きながら、定期的に雑誌の求人を探してみるといいでしょう。

雑誌依頼を受注する前にライターが確認すべき仕事内容

雑誌依頼を受注する前にライターが確認すべき仕事内容

仲介者や編集者から雑誌の執筆依頼の問い合わせが来た場合、喜びのあまり即答で快諾したくなる気持ちも分かりますが、最初はぐっとこらえて、報酬や納期などの条件を確認するようにしましょう。

雑誌の納期は短い。確認は最初に行うべき

web記事の場合は、「ライターのペースに合わせて」、「納期は月末」などと、かなり緩い納期設定がほとんどです。しかし、雑誌や書籍といった紙媒体の場合は、編集、校正、校閲、デザイン、印刷と工程が多く、また発売日も予め決まっているため、納期にそれほど猶予はありません。

多くは10~14日程度で書きあげなければなりませんので、場合によっては現在受けているweb記事の仕事を中断しなければならなくなるかもしれません。まずは納期を調整することができるのか確認するといいでしょう。

取材ありだと割に合わない?報酬の考え方

雑誌案件の報酬は、通常のweb記事と比べると高単価となります。文字数は1000~2000文字程度が一般的で、報酬は1万5000~5万円程度が相場。ただし、雑誌案件の場合は大抵が何かしらの取材が必要となるケースが多い印象です。

旅雑誌であれば、観光名所やホテルの撮影。ビジネス系であればベンチャー企業の社長へのアポ及びインタビュー取材。グルメ系であれば、料理撮影及びインタビューなどが定番となります。

取材の前準備に取材に費やす時間、記事の執筆、修正を考えると、文字数は少なくとも1万円前後では受注しにくい仕事内容となります。

そのため、提示された報酬に対して、記事を執筆するまでの労力と時間を差し引き、それでも報酬として旨味があるのであれば、受注するのがいいでしょう。もちろん実績作りのために赤字覚悟で依頼を引き受ける分には全然かまいません。

雑誌取材にかかる必要経費の有無を確認

上述したように記事を書くにあたって、取材が必要な場合は一般的に以下の経費がかかります。

  • 移動費(交通費)
  • 商品購入費(グルメ記事ならば料理の購入費用)
  • 取材対象者への謝礼

上記必要経費が報酬に含まれている場合は、赤字になる可能性があるので注意が必要です。ただし、しっかりとした出版社や編集プロダクションからの依頼であれば、必要経費は基本的に出ます。少なくとも商品購入費と取材対象者への謝礼は記事の品質と信頼に関わることなので、意外と悪くない金額が支給されます。

写真の品質を確認。カメラマンの必要の有無を確かめる

写真の品質を確認。カメラマンの必要の有無を確かめる

撮影を含む取材が必要となる場合、写真の品質を確認してください。素人が一眼レフで撮影した程度のクオリティでいいのか、それともカメラマンを雇う必要があるのかが肝心なところ。

大抵は雑誌案件を正式に受注するさいに、サンプルの写真を要求されますので、自分が普段撮影している写真を提出しましょう(あまり凝った渾身の一枚は出さない方がいいです。期待値が上がってしまい、最悪撮り直しを要求されます)。

カメラマンが必要な場合は外注で探すことになりますが、報酬を分けることになるので、場合によっては案件を断ることになるかもしれません。そのため、雑誌編集者が求める写真の品質を教えてもらう前に、契約書は交わすべきではないと言えます。

雑誌の執筆案件。文章力はどのくらい必要?

雑誌の執筆案件。文章力はどのくらい必要?

雑誌の執筆案件を受注したいけれど、「やっぱり文章力は必要だよね?」と不安に思うライターも多くいることでしょう。確かにweb記事と比べると雑誌の執筆は気を遣いますし、応募するにあたっては実績面が重要視されます。もし文章力が低いと、それだけ編集者に負担がかかるので、最初にある程度の足きりはあります。

しかし、文章力といっても、求められるのは「正しい国語表現と文法」です。主語と述語関係、句読点、助詞と助動詞の正しい使い方などの基礎を覚えておけば、ほとんどの案件で通用するはずです。

面白い文章を書く必要はない。それは編集者の仕事

初めて雑誌記事の案件を受注するライターの中には、「読者を惹きつける文章が書けない」と困惑している人もいるかもしれません。

しかし、それには及びません。web記事の場合は、構成から本番公開まで自分の記事に対する責任を負うのが普通ですが、雑誌案件の場合は編集者や校正者が絡みます。

ライターの仕事は文章の書き起こしと記事を完結させることであり、記事を盛り上げるのは編集者の仕事となります。(ウェブ業界では文章を書き直すことを“リライト”と呼びますが、出版業界では、文章の体裁を整え、記事を面白くすることをリライトと呼びます)。

ライターの初受注。雑誌案件の仕事内容

ライターの初受注。雑誌案件の仕事内容

雑誌の執筆案件が決まり、正式に契約書も交わしたあとは、納期に沿って執筆を開始します。取材が必要な場合は、早々にアポを取って、なるべく前倒しで完了させるようにしてください。

なかなか記事が書けない場合は、徹夜をして書くことができますが、取材の場合は対象者の都合があるので、納期に余裕を持って日程を組むようにしてください。

下記ではライターが雑誌案件を受注したあとの、大まかな流れを解説します。

記事の納品後は編集者と複数回のやり取り

記事を納品した後は、文章の修正や追記など複数回の校正が行われます。校正の回数は大体2回程度で、多くても3回とみていいでしょう。基本は赤文字で校正されることが多いですが、最近はワードの編集機能を使って修正指示されることも増えてきました。

また、出版社や編集プロダクションによっては、校正者、もしくは校閲者が直接ライターに指示を出してくることもあります。この場合はライター、編集者、校閲者の3者でやりとりすることになるので、いささか面倒です(質問が多いため)。

原稿執筆後は最終確認をして完了

編集者と一通りのやり取りを終えたあとは、数日間待機し、その後レイアウトに文章を嵌めた下書きが送られてきます。この時点で正式な文章全体及びタイトルや見出しの文字数が決まりますので、最後に微調整があります。

実際のページの体裁で送られてくるので、ワードで書いた文章とはまた印象が異なり、修正箇所ももしかすると増えるかもしれません。

最終確認を終えた後は、正式に脱稿となり、案件が終了します。律儀な依頼者であれば、出版後に数冊を自宅に送ってくれるので、自分の書いた記事を活字で確認することができます。

雑誌の執筆はライターの通過点。諦めずに求人に応募を続けよう

雑誌の執筆はライターの通過点。諦めずに求人に応募を続けよう

雑誌の案件受注は、ライターにとっては目標かもしれませんが、ゴールではありません。雑誌案件はあくまでも通過点となりますので、まだ未経験のフリーライターは、日ごろからネットで求人を探し、根気よく応募を続けてみてください。倍率はそれほど高くはないはずなので、いずれ採用されることでしょう。

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