海外在住ライターの生活、税金のリアルな情報
海外在住ライターの生活、税金のリアルな情報

近年増えてきた海外在住ライター。日本人も近年は当たり前のように海外旅行や海外出張をする時代に突入し、一昔前と比べると随分と外国が身近になってきた様子です。

いままで国内でライター稼業を営んでいた方の中にも、「最近は海外取材関連の仕事が国内よりも増えてきている」」、「今後は海外在住ライターが重宝される時代がくる」、「国内取材の案件だけだと、収入が安定しない」という意見も多いです。

そこで、今回は海外在住ライターの現地の生活及び税金といったリアルな情報をご紹介します。

海外在住ライターはそれほど多くない?まだまだ需要は高い

海外在住ライターはそれほど多くない?まだまだ需要は高い

海外在住ライターという肩書の中でも、「ライターを本業としている人」という意味であれば、実はそれほど多くはありません。執筆一筋で生活を安定させることができるライターは、日本人旅行者が多い観光国内であっても片手で数える程度しかいません。

現時点では駐在員奥様や現地の旅行会社のスタッフが副業で片手間に記事を書く人の方が圧倒的に多くいるのが実情です。しかし、だからこそ「本業ライター」という肩書は非常に目立つので、どこの国であってもそれなりに重宝され、需要もあるはずです。

海外在住ライターの旅行&帰国頻度は

海外在住ライターの旅行&帰国頻度は

日本の国内ライターの場合は、移動費や宿泊費がかさむため、基本は案件ベースで動きます。しかし、物価の安いアジアの海外在住ライターの場合は、案件がなくとも写真のストックを作るために頻繁に住んでいる国内を飛び回るのが普通。

3か月か4か月に一度は3~5つほどの都市を2~3週間ほどぐるりと回ります。もし自分一人であれば経費を節約するために1日中仕事に没頭して、最短で帰ることも考えますが、パートナーや子供と一緒に回るのであれば、仕事は1日の半分ほどに抑えて、残りの時間は家族で観光を楽しむのも常となります。

また、帰国頻度は人によっても異なりますが、おおよそ1年に1度か2度が多いようです。時期は日本のお盆やお正月に合わせて帰ってきますが、この時期は航空券が高いので、お盆の場合は8月頭、年末年始の場合はクリスマス直後か直前に航空券を手配するのが賢い方法となります。

一時帰国の期間はおよそ2~3週間前後で、あとは案件次第となります。海外在住ライターの中には、在住国の現地人と国際結婚をした人も多くいて、彼らの大半は1か月から3か月のビザしか取得することができませんので、ライターもこの期間中の日本滞在となります。

ただし、一時帰国=休暇というわけではもちろんありませんので、帰国後もしっかりとパソコンを開いて写真ストックを利用しながら執筆に励みます。

海外在住ライターは意外と休みがない。

海外在住ライターは意外と休みがない。平日は執筆。休日は運営&企画の日々

「海外に住んでいて、しかも旅行三昧なんて本当に羨ましい!」
「フリーランスだから休みたい日に休めるし、週休3日以上も普通なんでしょ?」
ライターになると多くの人からこんなことを言われます。

その度に苦笑いをすることになるのですが、実際は半分正解で半分はずれ。

確かにライターは旅行をして記事にするのが仕事ですが、上述した通り国内ライターは案件が発生してはじめて電車や飛行機のチケットを手配することができますし、海外在住ライターであっても旅行取材で各都市を回るのはせいぜい3か月か4か月に一度くらいのもの。

一度で回る旅行期間は長いですが、頻度的には日本人のサラリーマンがGWとお盆、秋の連休、年末年始に国内外旅行を計画するのとほとんど変わりありません。

休んだ分だけ収入が減る

平日は執筆。休日は運営&企画の日々

また、フリーランスである海外在住ライターは勤務日数や労働時間が決められているわけではありませんので、「気分がのらない日は一日仕事をしない」、「今月は中旬までに仕事を全部終わらせて、後半は旅行に行く」といった仕事の方法もできるのは事実ですし、実際ほとんどのライターは一般のサラリーマンとは異なる仕事能率の方法を自分なりに考えています。

ただし、ライターはあくまでも個人事業主となるので、サラリーマンとは負っているリスクが異なります。例えばライターは有給休暇がありませんので、休んだ分だけ収入が減ります。

仕事が安定してくると、1日に何本も記事を書かなければなりません。人に任せることができない以上、自分が1日に書ける記事の本数(キャパ)は決まっているため、「今日休んだから明日は2日分書く」という考え方が難しくなります。これはタイピングの早さや集中力、時間能率の問題となるので、ベテランになってもそう変わるものではありません。

海外ライフは十分満喫できる!

海外ライフは十分満喫できる!

一見すると海外在住ライターは仕事に忙殺されて、日本にいるときと変わらない生活をおくっているように見えるかもしれませんが、多くのライターはしっかりと現地の海外ライフを満喫しています。

例えばアジア在住ライターであれば、月5万円程度の家賃でプール付きの高級マンションに住んでいたり、食事はほぼ毎食外食という人も普通です。発展途上国のアジアは、移動費やホテル代が安いため、気に入った都市を見つけたら、数週間単位で滞在してもそれほど費用はかさばりません。

一方で欧米在住ライターも同様です。女性なら羨むようなお洒落なカフェでコーヒーを飲みながら仕事に打ち込むことができますし、ハリウッド映画のロケ地を回ったり、日本では体験できない絶景を目の当たりにすることもできます。

海外在住ライターの税金・納税事情

海外在住ライターの税金・納税事情

海外在住ライターが収入を得た場合、当然のことながら個人事業主として納税をすることとなります。

ただし、納税する場合は自分が「海外転出届を出しているのか否か」、「海外在住国でどのようなビザを取得しているのか」、「日本と海外在住国との間で租税条約を結んでいるのか否か」などを複合的に考えなければなりませんので、なかなか一概には言えません。

また海外在住歴が長いライターは、現地で会社を作っている場合も多いので、その際も状況は大きく変わってきます。

基本的な考え方としては、183日以上海外で生活していた場合、日本の非居住者とみなされるため、海外在住ライターは当該国に納税をすることになるのですが、日本を源泉とした収入を日本に収めるか否かはまた税理士へ相談する案件となります。

もっと言えば、海外現地人を配偶者に持つ日本人のほとんどは配偶者ビザで滞在しているのですが、国の大半は配偶者ビザでの就労は認められていません(収入に制限がある)。そのため、「いま俺(私)は『宙に浮いている状態(=納税する場所がない)』なんだよね」という言葉もしばしば耳にします。

183日未満の海外短期滞在者の納税は租税条約を確認

183日未満の海外短期滞在者の納税は租税条約を確認

日本国内ライターが海外取材案件の下、海外に入国した場合や、数か月の短期滞在で日本に帰国予定の海外在住ライターは、日本と当該国が租税条約を結んでいるか否かを確認してください。

租税条約を結んでいる場合は、原則当該国で収入を得ても納税をする必要はなく、日本で納税することになります。しかし、租税条約を結んでいない場合は、日本でも海外でも両方に同一の収入に対して課税されてしまうことがあります。

一応外国税額控という税務申告をすることによって控除されますが、全額戻ってくるわけではないことに注意してください。

一度は体験したい海外生活。ライターになれば今すぐ実現できる

一度は体験したい海外生活。ライターになれば気軽に実現できる

海外移住・生活に憧れている男性女性は非常に多くいます。日本で長く社会人生活をおくっていると、守るべきものが増えてなかなか人生を変えることが難しくなってきますよね。

海外で生活をすると、そういったしがらみから解放されるので、海外在住者の多くが有意義な人生を満喫しています。海外在住ライターになれば、セカンドライフ・シニアライフを待たずして、収入を得ながら海外生活を実現することができるので、興味ある方は一度多少の勇気をもって試してみてはいかがでしょうか。

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