現地のお店を取材等で束ねて収益化する方法
アパレルショップ

トラベルライターとしての業務は多岐にわたります。一重に執筆と言っても、ほとんどのクライアントは写真の提供も要望してくるため、カメラを提げて店舗の取材に臨むのが普通となります。

1つの国・都市において数十、あるいは数百の店舗を取材していると、蓄積する情報量も山のようになりますので、「この店舗データを活かして、なにか収益化する方法はないか」と考えることもできるようになります。

オウンドメディアを保有しているトラベルライターは、クライアントから仕事を受注するだけではなく、自らウェブサイトを運営するのも、収入を安定させるおすすめの方法です。

まずはエクセルで店舗の情報を整理してみる

キーボードを打つ人

店舗の情報が膨大な場合、まずは1つずつデータを整理してみるといいでしょう。例えば下記のようなデータをエクセルにまとめてみてください。

1.取材日付
2.都市
3.店舗名
4.住所
5.電話番号
6.営業時間
7.クレジットカードの有無
8.アクセス方法

上記は店舗の基本情報となるため、取材先のお店に関しては漏れなく押さえておきたいところです。

仮に抜けている情報があれば、客を装って電話で質問したり、公式HPやフェイスブックページを確認すれば、大抵分かるはずです。

なぜエクセルで管理するのかというと、ワードプレスのCMSを利用する際、データをインポートしやすいからです。

収益化しやすいのはどんな業態?

パソコンと資料

トラベルライターになると、海外現地の日系地場外資問わず、実にさまざまな業界の記事を書くことになります。

自分で「この業界は苦手だな」と取捨選択をすることもありますが、最初は実績作りも兼ねて、幅広く依頼を請け負っていくといいでしょう。

取材先ではまず第一に、クライアントの要望を叶えるための仕事を全うしなければなりませんが、それだけで終わるのは少々もったいない気がします。

自分の保有するオウンドメディアでも有効利用したいと考えているのであれば、取材先で得た情報の収益化の有無を考えてみてはいかがでしょうか。

業界によってどんな収益化ができるかを事前に考えておく

例えばカフェやレストランと言った飲食業ならば、旅行サイトで活用できるかもしれません。製造業であれば、マッチングサイトで需要があるかもしれません。

ホテル業であれば、ホテルを紹介した上で、予約を促すアフィリエイトサイトが効果的と予想することができます。

そして、これらの事業を具現化するためには、どんな情報が必要なのかを事前に考えた上で仕事に臨むと、効率的に必要な情報を収集することができるはずです。

地域情報の収益化は実践してみる価値が高い!

地図を見るトラベルライター

主に観光スポットを取材する旅行ライターであれば、都市情報をまとめたウェブサイトを運営してみるのはいかがでしょうか。地域情報サイトは読者ターゲットを主に2つに分けることができます。

観光客向けの旅行情報サイト

地図を後手に持つトラベルライター

まず考えられるのが、観光客をターゲットにした現地情報サイトです。日本人旅行者数が年間50万人を超えるアジア各国や、欧米主要観光地はとりわけ収益化がしやすいと考えられます。

観光情報サイトといえば、現地ツアー・ホテル・スパの予約や飲食店検索、国概要、気候、服装、ビザの有無といった現地情報を旅行者は欲しています。それらをまとめたポータルサイトは往々にして高い需要を誇ります。

一昔前はガイドブックが主な情報媒体でしたが、いまではパソコンやスマホでガイドブックでは掲載しきれない量の情報を収集することができるので、旅行者は現地でもスマホで観光情報を探します。

店舗検索サイトであれば、日ごろ取材で得た基本情報を載せることができるので、サービス開始当初からまとまった店舗数を公開することができるのは大きな魅力です。

旅行会社は競合だが提携する方法を模索する

スタッフに尋ねるトラベルライター

日本人なら誰もが知っている大手旅行会社は主要観光都市には必ず支店があるものですし、現地に根付く中小の日系旅行会社も少なくありません。

当然彼らはオウンドメディアで集客を試みているため、サイトテーマによっては競合にもなり得ます。 しかし、旅行会社は大手であっても、自分たちの商品(自社催行ツアー)を販売してくれる業者やウェブサイトを探しているのも事実です。

そのため、現地の担当者と一度提携の話をしてみてはいかがでしょうか。サイト運営者と共にトラベルライターという肩書を提げていけば、無碍にされることは決してありません。

旅行会社催行のツアーをオウンドメディアで販売すると、合計金額の10~15%の手数料を受け取ることができます。旅行会社が大手であれば、こちらのブランディングにもなりますので、積極的に提携するといいでしょう。

現地在住者向けのタウン情報サイト

カフェにいる女性

日本人が多く暮らしている海外都市においては、在住者向けのタウン情報サイトも収益化しやすいと言えます。

現地の日系飲食店やビジネスホテル、病院、歯科、美容院、インターナショナルスクール、販売店、不動産会社の店舗情報をまとめて、トラベルライターならではの独自性ある記事でサービス紹介することによって、在住者のファンを増やすことができます。

不動産と提携するのが収益性を高めるポイント

ドリンクを片手に仕事をする人

タウン情報サイトを運営するに当たって、必ず押さえておきたいのが不動産会社です。日系、地場問わず、日本人が利用できる不動産会社は必ず挨拶に行き、サイト掲載の交渉をしましょう。

運営サイトで申し込んだお客が約定した場合は、規定の手数料を受け取ることができます。他の業態と比べても高い料率となるので、自社サイトの収入の柱ともなり得ます。

一方、よほどニッチな都市でない限り、現時点での参入は必ず競合の存在があります。そのため、まずは競合サイトの分析をすることが肝要。トラベルライターの強みは記事にありますので、コンテンツで差別化を図ることができるかを模索するといいでしょう。

収益化はしにくいが、魅力的な情報も必要

パソコン画面を見ている人

オウンドメディアにおいて、最も収益化しやすい情報は、先に挙げた「店舗情報」や「商品のサービス紹介記事」となります。

取材先で得た店舗情報を自社サイトにスライドし、トラベルライターならではの独自の視点でサービス紹介記事を書くことができれば、それだけでオリジナルコンテンツとして競合と差別化を図ることができます。

一方で、「旅行ライターが考えるおすすめクレジットカード」や「トラベルライターが利用するオンライン英語学習サイト」といった、いわゆるアフィリエイト記事も検討の余地はあります。

現在アフィリエイトは飽和状態と言われているように、記事を書いたからといって即座に収益化するとは考えにくいですが、自社サイトが成長したのち、気がついたら検索順位で1ページ目に表示されていて、まとまった報酬が入ってくるようになった、といったこともあります。

ユニークコンテンツを蓄える

気球

ユニークコンテンツとは、そのサイトでしか読むことができないオリジナルの記事を指します。

例えば「パリの旅行者に知ってほしい現地の気候」という記事は、「パリ」と「気候」がメインキーワードで、いずれも検索ボリュームは大きいですが、どこのサイトでもこぞっと紹介している記事のため、ユニークコンテンツとは言えません。

一方、「気球に乗って世界一周してみた」、「旅行者が絶対に行けない断崖絶壁のお寺に行ってみた」といった企画ものや、「土日でフィリピン旅行を決行してみた」、「マレーシア人に日本人の印象を聞いてみた」といった、日本人読者がついクリックしてしまうような独自性溢れた記事がユニークコンテンツとなります。

これらの記事は単体では収益化は困難ですが、一度でもバズるとPVを大きく上げる助力となり、サイトが飛躍するきっかけとなってくれるでしょう。

地域情報の収益化はさまざまな角度から模索して

木々の間から見える飛行機

トラベルライターの多くは何かしらのオウンドメディアを立ち上げて、自社サイトで収益化の方法を模索しています。

しかし、思いつくアイデアの多くはすでに競合がいるため、一辺倒で立ち向かうと、資金力のある企業には勝てません。まずはトラベルライターとしての強みを最大限に引き出すことができるサービスを考えてみるといいでしょう。

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