トラベルライターなら覚えておこう!旅行会社や通訳、カメラマンとの関係づくり
海辺でパソコンを操作する女性

トラベルライターとしてやっていくためには、単に指定された記事を書いていればいいというものではありません。

現地の旅行会社やコーディネーター、カメラマンなど、1つの本・記事を完成させるためには彼らの協力が不可欠です。

では、どのようにして彼らと知り合い、良好な関係を築くことができるのでしょうか。

トラベルライター一人では取材に限界がある

スマホを操作する女性トラベルライター

トラベルライターとして多かれ少なかれ実績を重ねていくと、自ずと声がかかるのが紙媒体の案件です。

ビジネス本や海外ファッション&インテリア雑誌、旅行雑誌、自著、共同出版と分野や形式はさまざまですが、トラベルライターはもとより、プロライターのキャリアとして箔がつくことは間違いありません。

自身のステップアップ、および出版関係者とのリレーション構築として、多少割に合わない報酬であってもできるだけ引き受けておきたいところです。

一人では取材できないこともある

話をする男女

しかし、紙媒体の仕事は往々にしてウェブライティングよりも質が求められるため、仮に案件を引き受けたとしても、一人ですべての仕事を賄えるとは限りません。

一冊の本を仕上げるとなると、現地の関係各社に協力してもらう必要があります。

出版社や編集プロダクションの人間が現地取材に同行する場合は、自分は執筆に専念すればいいのですが、昨今は出版業界も経費を切り詰めているので、旅行ライターに丸投げすることもあります。

その場合、ライターが一人で現地に赴き、案件を一から十まで全うするのは、ちょっと現実的ではありません。

まずは知ろう!取材に必要な関係各社

地図を眺めて打ち合わせをしている女性

トラベルライターとして現地取材する際、特に紙媒体の依頼を受けた場合は、必ず現地の旅行会社やコーディネーターといった関係各社に協力を仰ぎ、ときには折衝をする必要もあります。

そこで、まず知っておきたいのが「現地でお世話になる関係各社」の概要です。

頼れるパートナーとして!「現地旅行会社」

打ち合わせする女性

現地の観光事情は旅行会社に聞くのが手っ取り早いですね。よほどニッチな国・都市でない限り、最低1社か2社は現地日系旅行会社、もしくはツアー催行会社がありますので、まずはそこに連絡してみるといいでしょう。

旅行会社とトラベルライターは、いわば蜜月関係。雑誌やウェブサイトに旅行会社のクレジットやちょっとした紹介文でも載せられるのであれば、無料でツアーに参加させてもらうことも可能でしょう。

チケットを渡す女性

また、旅行関係以外でも現地を回るに必要な国内航空券や長距離バス、鉄道の手配、車のチャーター、通訳兼ガイド依頼なども旅行会社に手配してもらうことができます。

一度紙媒体の依頼をこなせば、次回以降も同じ国の案件が回ってくることが多いので、現地の旅行会社は頼れるパートナーとして1社か2社は繋がっておきたいところです。

現地旅行会社の探し方

スマホを操作する女性

現地旅行会社はインターネットで簡単に調べることができます。また、旅行雑誌やガイドブックにも紹介されていることが多いので、両方当たってみるといいでしょう。

できれば日本人スタッフが担当に当たってくれる会社がおすすめです。現地スタッフの場合は、なにかしらトラブルが起きた際に解決の初動が遅れることが懸念されます。

現地事情に精通したプロフェッショナル「コーディネーター・通訳」

挨拶をする男性を見守る女性

旅行ライターが自身で本格的なコーディネーターの会社に依頼することはほとんどありません。

コーディネーターといえば、当該国の芸能人への取材アポや動画撮影のための自治体への許可取り、テレビ撮影などが主で、そこまで大掛かりな取材になることが想定されているのであれば、テレビ局、出版社や編プロの方で日本にいるうちから協力依頼の連絡を取りますし、デスク(編集長)もしくはそれに近い立場の人間が現地に来るので、旅行ライターは執筆に専念するのみとなります。

打ち合わせをする男性と女性

旅行ライターとして重要なパートナーとなるのは、むしろ通訳です。一緒に旅するパートナーとなるので、二人三脚で取材に臨む点においては、旅行会社以上に密接な繋がりが求められます。

通訳の探し方

ページをめくる女性

旅行会社のガイドを雇うよりも、さまざまな分野の通訳経験があるフリーランスを見つけるのがおすすめ。ただし、現地語が喋れる日本人よりも、日本語が喋れる現地人が望ましいため、ネットで探すには限界があります。

現地に到着したら、まずは現地発刊のタウン情報誌を見つけましょう。通訳派遣会社の広告があるかもしれません。それでも見つけられない場合は、旅行会社に頼るといいでしょう。

フリーランスの現地人は日本語能力に大きな違いがあるため。通訳の言語スキルは母国語がネイティブ、日本語はN1が理想でN2は日系企業勤務経験有りが最低ラインと考えてください。

付かず離れずの関係「カメラマン」

撮影風景

自分のスキルや保有しているカメラ機材では、クライアントの希望の写真が撮影できないこともあるでしょう。

その場合は、日本在住、あるいは現地在住カメラマンに撮影を依頼することになります。ただし、カメラマンと旅行ライターは、クライアントの属性がそもそも似通っているため、時として相容れない立場となることもあります。

ベテランのカメラマンは職人気質な方も多いので、関係を損なわないように、相手の立場を考えた言動を心がけるようにするといいでしょう。

カメラマンの探し方

撮影するカメラマン

フリーで働く日本在住カメラマンを探すのはネットを使えば比較的簡単です。しかし、航空券代を出す必要があるため、現地在住のカメラマンと付き合いを持つのが普通。

フリーランスで活動されているのであれば、インスタグラムやフェイスブック、ブログやHPを持っているはずなので、そちらに目星を付けて探ってみるといいでしょう。

費用の考え方と節約する方法

お金の計算をする男性

旅行取材関連の案件の多くは、ライターへの報酬の中に必要経費が含まれています。自分ですべてこなすことができれば総どりできますが、それが叶わない場合は、自分の報酬から通訳やカメラマンに費用を支払うことになります。

ただし、これはあくまでも傾向の話です。当該案件がドル箱であれば予算は相応に確保されていますので、クライアントの方で手配してくれることもあります。

また、費用の節約を鑑みると、企業を交えるとどうしても高くついてしまいますので、できるだけフリーランサーに依頼することを推奨します。

関係づくりで気を付けること

挨拶を交わす男性たちと女性たち

現地の関係者とは、今後も踏まえて良好な関係を維持しておくと、次回同じ国で案件が発生した場合、スムーズに現地コーディネートができます。

・支払う費用をケチらない
・支払い費用は明確にする
・女性に依頼する場合はちょっとした注意を払う

上記は良好な関係を維持する上での注意点です。フリーランサーの場合はある程度の金額交渉ができますし、立場上大幅な値切りを迫ることもできます。

ただし、「この案件は割に合わないな」という気持ちで仕事をされると、それは必ずパフォーマンス=品質に影響します。相手の言い値は高くつくことがあるので、最初の依頼時にこちらから予算を伝えるのが効果的です。

ちなみに現地で雇った通訳やカメラマンに支払う報酬は手渡しが望ましいです。銀行振り込みの場合は、必ず何月何日に支払うかを明確に伝えるのが相手に信頼されるポイントとなります。

部屋を案内する女性

依頼した相手が女性だった場合、ちょっとした気遣いが関係構築に一役買ってくれます。

例えば宿泊を伴う取材の場合、節約してしまいがちのホテル費用をちょっと頑張っていいホテル(3つ星くらい)を手配したり、トイレとシャワーが別の部屋や窓付きを選ぶと喜ばれます。

世界中に心強いパートナーを。それがトラベルライターとしての喜びでもある

スマホとパソコンを操作する男性

現地で知り合った関係者とは、事後も定期的に連絡を取り合っておけば案件が舞い込んだときに連絡がつきやすいです。

長くトラベルライターとして活動していると、世界中を飛び回ることになるので、世界各地に協力者がいるという自負は大きな喜びでもあり、モチベーションにも繋がることでしょう。

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