良い記事は良い取材から…というように、面白い記事を書くために必要なのはいい取材先を見つけること。そこで今回は、良い取材先の選択に役立つコツを伝授します!(ライター:きたがわ)
試されるのは抜かりない「リサーチ力」‼️
私が雑誌編集駆け出しの頃。よく編集長に叩き込まれたのが「取材前の事前準備で企画の面白さが8割決まる」ということ。
何が面白いのかを考え企画し、情報収集や事前インタビューしたり、ラフを書いたり…。それを実現するためには、しっかりとした「リサーチ力」が必要です。
それでは、初心者ライターさんでも理解しやすいように具体例も含めて解説していきます。
STEP1:企画のキモとは? 編集者へのヒアリング
トラベルライターとして仕事をする際、大まかに自分で企画を持ち込む場合と出版社などの編集者から依頼される場合と2パターンあります。
特に後者の場合、まずは編集担当者との打ち合わせが必要。その際にどれだけ重要な情報を編集者からヒアリングできるかが、良い取材をするカギとなります。
編集者によって伝えてくれる内容は様々だと思いますが、ここで大切なのが「ここからが取材」だと思って挑むことです。
企画のターゲット、目的とゴール、具体的な取材先の有無など、企画に必要なものは話してくれるまで待つのではなく「全て聞き出す」ことを意識してみてください。
そうすれば後で編集者とのやりとりがスムーズになるだけでなく、取材先での混乱(自分への負担)を少しでも解消することができます。
私の場合、まずクライアントに会う前にWebサイトや出版物をサラッと調べておきます。例えば内容が「カナダ・モントリオールの旅取材」なのであればモントリオールの基本情報はWebで調べ、ある程度頭に入れておきます。
そして旬な情報をSNS(InstagramやTwitter)で検索。面白そうなネタがあれば画像を保存し、iPadなどでいつでも見せられる状態(アイディアベースで)にしておきます。重要なのは「このライター、面白いことできそう」と思わせることです。
編集者からどんな取材が求められるかを聞く前に、「私ならこんなに面白い企画もできます」と少しでもアピールすることができれば、さらに仕事が増えるでしょう!
✈️POINT📝
☑︎編集者へのヒアリングから取材は始まっている!
☑︎話してくれるのを待つのではなく「すべて聞き出す」つもりで。
STEP2:「事前リサーチ」に使えるものは全て使う。
編集者へのヒアリングを終えたら、ここから取材先を決める前にさらに事前リサーチを行なっていきます。
リサーチ方法は人それぞれあると思いますが、私はWebだけに頼らないということを徹底しています。足で稼ぐというように、できるだけ多くの場所に足を運ぶことを考えてみてください。
例えば先ほどと同様に「カナダ・モントリオールの旅」について記事を書くことになったとします。
編集者の狙いは「食べ物に関する企画」だったとします。まずはwebで同じような記事が既に書かれていないか検索。もし見つけたとしたら、そこに何が足りないのか、何を加えれば面白くなるのかなどヒントを見つけます。
そして次に、モントリオールの食に関する旬のネタをSNSで再度調べ直します。ここで詳しそうなブロガーやモントリオール在住の面白そうな人がいれば、コンタクトをとってみてください。
ちゃんと説明すれば、怪しまれずに親切に教えてくれる場合が多いです。さらに今度は、その土地の観光局を調べ、アポイントを取る。観光局では何かしらのイベント情報や現地の情報を得ることができるのでお勧めですし、現地コーディネーターなど詳しい人を紹介してもらうこともできるはずです。
重要なのはただ調べるのではなく、いかに「詳しそうな人と繋がるか」です。パソコンの前に座っているだけでは、何も面白い情報を得ることができませんよ〜!
✈️POINT📝
☑︎Webに頼るのではなく、情報は足で稼ごう!
STEP3:あと2割の面白い情報は「現地調達」
事前リサーチを終え、取材先も決定!と、気を抜いてはいませんか?ここで大事なのが、取材の最終日まで面白い情報を集め続けること。
現地でしか得られない情報というものがあります。例えばおすすめなのが、滞在先を「ゲストハウス」にすること(自分で滞在先を選択できる場合)。
ここにはたくさんのツーリストが世界中から集まってきます。ということは、世界中の人から面白い情報を集められるというわけです。
既に旅行を楽しんでいる人に、何が面白かった、ここが美味しかったなどの情報を聞き出すことができます。さらに面白そうな情報が見つかれば、現地で変更するのもトラベルライターの腕の見せ所と言えます。
✈️POINT📝
☑︎ゲストハウスは宝の山!ツーリストから旬なネタをいただこう。
まとめ
大事なのは、現地でいかに自分が楽しめる状況を作るかということ! 事前リサーチや準備を入念にしていれば、取材先で慌てることもなくスムーズに取材を進めることができますよね(旅を楽しめますよね?)。皆さんも初心を忘れずに、リサーチから楽しんでみてください♪