中国の便利アプリ

羽田からわずか2時間半。中国最大の都市・上海を観光し、その風景をInstagramにアップしようとしたあなたは、衝撃を受けるかもしれません。

「現在の地域ではご利用できません」というエラーが表示されて繋がらない…。Instagramだけではなく、Facebook、Twitter、YouTube、LINE、そしてGoogle検索でさえも使用できないのです。

世界共通のSNSや検索エンジンにアクセスできないなんて、中国はスマホ後進国なの?そう感じるかもしれませんが、実は独自のアプリ・SNSが普及しており、中国国内にいる分には日本より進化した生活を送ることができます。

日本から距離も近く、世界で人口が最多の国、駐在員や留学生など12万人以上の日本人(日本国籍保有者)が暮らす国でありながら(外務省領事局政策課・平成29年10月調べ)、まだまだ未知な部分も多い国・中国。そんな中国での暮らしに欠かせない、中国独自の便利なアプリをご紹介します。

中国でSNS・検索エンジンが使用できない理由。

驚くべきことに中国では、海外のwebサイト、アプリ、SNS、電子メールなど、あらゆる情報が、中国政府によりブロックされています。

中国政府は、「グレートファイヤーウォール(金盾)」と呼ばれるインターネット規制を行い、国内に入ってくる海外からの情報をシャットアウトしているのです。

理由は、“海外から入ってくる中国政府にとって不利益な情報に中国国民がアクセスできないように制限するため”、また“個人情報の監視するため”です。

在住日本人の間では、“実際に暮らしてみると暮らしやすい、大きな不自由がない”という声もある中国ですが、ネット規制については初めて中国を訪れる誰もがびっくりする事実です。

中国を旅行するなら、入国前に事前にスマホの中を「中国仕様」に調整しておく必要があります。2つのポイントを紹介します。

【POINT 1】海外のSNSやサイトの閲覧・投稿には、「VPNアプリ」を使おう!

中国国内で、日本で普段使いしているSNSやサイトにアクセスするためには、「VPN(Virtual Private Network)」と呼ばれるアプリを入れておくことが必須です。

ポイントは、中国に入国する事前にダウンロードしておくこと!中国国内ではダウンロードに規制がかかったり、ダウンロードサイト自体にアクセス制限がかかったりしてしまうため、日本にいる間に忘れずに準備しましょう。

また、VPNは中国政府の使用制限を受けやすいため、“どのVPNが現在中国国内で利用できるのか”、最新情報を調べてから、ダウンロードすることが大切です。オススメの無料VPNアプリは後ほどご紹介します。

【POINT 2】中国独自アプリを使いこなせば、日本より便利で快適!?

中国はデジタルの先進国と言われることがあります。中国のカリスマインフルエンサーを活用したEC(イーコマース)や、顔認証で購入できる未来型スーパーマーケットなどを、テレビのニュースなどで見たことがある方も多いかもしれません。

中国では、独自のアプリやSNSが普及しており、これらを使いこなすことで、便利で快適なスマホライフ、ネットライフを送ることができます。

上海での在住経験がある著者も、現地生活を始めたばかりの頃は、日常生活でつまずくことがたくさんありました。支払いのやり取り、タクシー、オンラインでの買い物、言葉がわからない、道に迷うなど…。

日本なら、スマホ操作ひとつで解決できるシチュエーションも、現地では日本と同じアプリが使えなかったり、検索自体に手間取ったり…。ここで紹介するアプリは、著者自身が中国での生活に不便を感じたときに調べてダウンロードしたものを中心にまとめています。

同じようなアプリが複数ある場合には、どれが使いやすいか、現地で暮らす日本人向けフリーペーパーで調べたり、先に暮らしていた友人に尋ねたりして精査しました。

そして、3ヶ月ほど経った頃には、アプリを使うことで言葉が通じなくても、現地で一通りの不自由ない生活を送れるようになりました。
それでは紹介していきましょう。

中国生活にかかせないオススメ中国アプリ11選

1.無料VPNアプリ無料VPNアプリ

中国を訪れるのに必ず入れておかないといけないのがVPNアプリです。無料のVPNアプリは色々ありますが、人気なのは「VPNネコ」です。

有料VPNに比べると不安定と言う声もありますが、繋がりにくくなった時は、経由するサーバーのある国名を選び直すだけで、案外すぐ解決することも多いようです。

VPNアプリはたくさん種類がありますが、いつ中国政府の規制がかかるか分からないので、入国する前にいくつか入れておくと安心です。

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VPNネコ
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2.淘宝網(TaoBao タオバオ)taobao

日本でのネットショッピングならアマゾンが便利ですが、中国にアマゾンはありません。代わりに利用されるのが「淘宝網(タオバオ)」です。

到着までは1週間程度の場合が多いですが、商品数はとても多く、送料含めて100円程度など、驚く安さで売られているものもたくさんあります。

中国は世界の工場なので、ファッションブランド、小物、玩具などの海外輸出向け商品が、半額近いお得な値段で売られていることも少なくありません。本物と偽物の見分けがつけにくいのが難点ですが、それも含めて中国ならではのショッピングを楽しめるお買い物アプリです。

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taobao
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3.微信(WeChat ウィーチャット)wechat

日本のLINEのような感覚で、中国で最も普及するメッセンジャーアプリが「微信(ウィーチャット)」です。

文字、動画、音声でメッセージが送れる他、マイページに写真や動画を投稿することでInstagramのような感覚で近況報告を行う使い方も一般的です。

また、日本でもLINE Payがありますが、微信での支払いはそれ以上に普及しており、中国ではほとんどの店で使用することができます。友人への送金や、企業への支払い等を微信で行うのも日常的です。

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微信
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4.支付宝(Alipay アリペイ)Alipay

微信での支払いと並んで、中国でのキャッシュレス決済方法として非常に普及しているのが、「Alipay(アリペイ)」です。

Alipayは、アリババ・グループのQR・バーコード決済サービスです。レストランやタクシー、スーパー、病院、ネットショッピングはもちろん、市場や個人店での買い物など、あらゆる店で使うことができます。

最近は日本でもかなり使える店が増えています。

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Alipay
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5.大众点评(Dazhong Dianping ダージョンディエンピン)Dazhong-Dianping

日本でいう食べログのような感覚で、飲食店探しをするのに便利なアプリが「大众点评(ダージョンディエンピン)です。

多数の口コミやメニューなどの情報などを閲覧できます。飲食店だけでなく、映画やホテル、レジャー施設、美容院、エステ、カラオケ、マッサージなど様々なサービスを検索でき、お得なクーポンを使って予約までできます。

さらに便利なのが「美団外卖(メイダンワイマイ)」という出前機能です。「外卖(ワイマイ)」とは中国語で「出前」のこと。日本で出前というと“まだ店が少ない”という印象を受けますが、中国の出前文化は驚くほど発達していて、そこら中の店が外卖サービスをやっています。

あらゆるジャンルから口コミの高い店を選べます。パン屋やタピオカドリンク店、スターバックスなども出前で頼めます。

また、アプリ内にはネットスーパー機能も存在し、様々なスーパーから食材・日用品などの注文が可能。「届く時間」が表示され、配達員の位置を随時地図で確認できるだけでなく、近郊店舗なら20分程度で届けてくれることもあります。

コロナウイルス感染などでステイホームをする際にもとても便利です。

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Dazhong Dianping
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6.滴滴出行(DiDi Chuxing ディーディーチューシィン)DiDi Chuxing

中国では、日本よりもタクシーを便利に素早く呼ぶことができます。使用されるのが日本にも上陸した中国で最大手の配車アプリ滴滴出行です。

乗車位置と目的地を予め入力して配車ボタンを押すだけで、「車のナンバー」「何分後に到着するか」が表示されます。

事前に指定した目的地に連れて行ってくれるので、乗車時に中国語で目的地を伝えられなくても大丈夫です。日本に比べるとタクシー代が安いので、気軽に利用することができます。

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7.百度(Baidu バウドゥー)Baidu

Googleが利用できない中国において、中国版Googleと言われるのが「百度(バイドゥー)」です。

英語検索ではヒットする情報がとても少なく、中国語を知らないと使いにくいアプリですが、中国のニュースや天気など、現地のリアルな情報を調べるには欠かせないアプリです。

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Baidu
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8.高德地图(Gaode Ditu ガオドォディートゥ)Gaode Ditu

Google mapへのアクセスに規制がかかる中国では、Google mapの代わりによく利用されるのが「高德地图(ガオドォディートゥ)」です。

中国国内ではVPNを介してGoogle mapにアクセスするよりも、多くの地図情報を得ることができ、使い方も簡単。道に迷った時のために必ず入れておいた方が良いです。

住所入力で目的地までの交通や乗り換え情報を検索することもできます。中国語のみですが、使い方は感覚的で簡単です。

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9.Google翻訳Google翻訳

中国を訪れると予想以上に英語が通じないことに驚くことがあります。国際都市である北京や上海においてさえも、中国人の学歴の差は大きく、観光地や中心地でもまだまだ英語を全く話せない人は少なくありません。

そんな時使えるのがGoogle翻訳のオフライン機能です。オフラインなので、Googleが規制されている中国でも使えます。日本語・中国語翻訳で、画面を見せながら会話できるので、いざという時救われます。オフラインでも使えるように旅行前にファイルをダウンロードしておきましょう。

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10.小红书(Red レッド)Red

中国発のECアプリとして若い女性に多く利用されているのが小红书(Red)です。

もともとは中国版Instagramとも言える写真・動画投稿のSNSアプリでしたが、紹介された商品を購入したいという声が多く寄せられたため、SNS型ECアプリになりました。絶大な売上を誇るカリスマインフルエンサーが存在する中国で今最も熱いECアプリの1つです。

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11.快手(Kuaishou カイショウ)Kuaishou

動画版Instagramと言えるアプリで、最短7秒、最長57秒の動画を投稿・共有することができます。動画投稿アプリでは日本でもお馴染みの「TikTok(中国版名は「抖音(douyin)」のライバルと言われる人気のアプリですが、日本ではまだあまり知られていないのでご紹介します。

人気の理由は、「短い動画なので最後まで見てもらいやすいこと」。そして、投稿側にとっても撮影・投稿機能のシンプルさや動画の短さによる「投稿ハードルの低さ」が魅力です。

企業の広告やライブコマースに使い勝手のいいアプリとして、多くのプロモーションに活用されています。インバウンド施策として日本の自治体や企業も販促に取り入れており、岡山県が「快手」に投稿した「DENIM NINJA in KURASHIKI」という動画は、コミカルな忍者の動きが必見です。

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Kuaishou
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Android(海外版 快手「KWAI」)GooglePlay

以上、「日本にあまりなじみのない便利なアプリ(中国編)11選」をご紹介いたしました。

日本で暮らしていると、日常的に使用する世界規模のアプリ・SNSこそが最先端に感じるかもしれませんが、中国という限られたエリアに目を向けてみてみると、そのグローバルスタンダードの常識が通用しない「全く別の進化した世界」があることに驚かされます。

中国の人口は約14億3300万人、世界全体(約77億1300万人)の約18%にも達します(2019年国連調べ)。“世界最大のクローズドマーケット”である中国には、世界が目を向けるに値するまだまだ多くのヒントが隠されていそうです。

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