旅行ライターは在宅で仕事可能?取材する時間がない人向けの仕事術
旅行ライターは在宅で仕事可能?取材する時間がない人向けの仕事術

旅行ライターになることを憧れている人は多いですが、実情は「本業が忙しくて取材ができない」、「旅行ライターにはなりたいけれどインタビューなどが苦手」と言う人もいます。

そこで、今回は旅行ライターは在宅だけでも成立するのか否か。本業の傍らや、取材が苦手・時間がない、と言う人でも仕事ができるのかどうかを詳しくご案内します。

旅行ライターの仕事とは?基本概要

旅行ライターの仕事とは?基本概要

旅行ライターと言えば、トラベルガイドブックなど観光情報誌に記事を書くイメージかもしれませんが、昨今の旅行ライターは多様化しており、旅行会社や観光サイトの記事更新や、観光地でがんばっているお店やホテルなどのインタビュー記事など多岐にわたります。海外旅行ライターであれば、現地の生活情報や政治・経済記事なども仕事の範疇となります。

その他、旅行ライターの仕事は下記のような案件を見込むことができます。

  • 観光スポット・施設・お店・ホテルのスポット情報収集
    主な依頼主:旅行会社・出版社・航空会社
  • 施設インタビュー
    現地施設のマーケティングや社長に対する取材記事
  • ツアー同行取材
    旅行会社催行のツアーに参加して写真撮影&記事執筆
  • SNS更新
    旅行会社や観光サイトが運営するFacebookやInstagramに投稿
  • 県庁や市など自治体の観光誘致
    県や市町村の魅力をSNSなどを通じて発信

旅行ライターといえば取材と記事の執筆くらいと考えている人もいるかもしれませんが、実際の仕事内容は非常に多様性に富んでいます。

近年旅行ライター志望者が増加している背景

近年旅行ライター志望者が増加している背景

旅行ライターは「トラベルライター」、「ノマドトラベラー」などと昨今は呼ばれており、年々志望者が増加しています。その背景としては、「海外旅行者や海外移住者が年々増加基調」が挙げられます。

海外旅行者数は新型コロナ前の2019年には初の2000万人を突破。海外移住者数に関しては、30年連続で増加しています。

そのため、海外移住を機に旅行ライターに転身する人もいれば、副業でWEBライターをしていた人が、旅行ライターを本業にすることもあります。

ITの進歩とフリーランスの地位向上も旅行ライターが人気の要因に

また、2010年代以降はITの急速な進歩により、WEBにおける旅行記事の需要が高まり、旅行ライターだけで本業として成立するようになったのも大きな要因となります。

フリーランスも2022年時点で1600万人を超え、新型コロナを機にリモートが増えたことも背景として挙げられます。今後は職場を持たないフリーランスが常套化するニューノーマルの時代が到来すると予想されます。

旅行ライターの在宅と取材の割合。実際の仕事事情

旅行ライターの在宅と取材の割合。実際の仕事事情

これから旅行ライターを目指している人の中には「旅行ライターになりたいけれど、取材はあまりできない」、「在宅だけで旅行記事を書くことってできる?」という人も少なくありません。

旅行ライターと言えば、四六時中取材に観光地を回っていると思われがちですが、実はそんなことはありません。2か月に一度しか取材しないこともあれば、1ヵ月ほぼ毎日出ずっぱりのときもあります。

旅行ライターは在宅がメイン。取材は実は少なめ

旅行ライターの仕事は上記の通り、実は在宅がメインとなり、取材の割合は全体の2割未満といえます。そのため、「取材する時間がない/取材が苦手・嫌い」という人であっても、在宅をメインに旅行ライターとして事業を続けることは十分可能となります。

また、旅行ライターは全国の観光地を回り、写真撮影をするだけでも取材として成立します。対人のインタビュー取材の依頼は引き受けなければいいだけです。

旅行ライターが在宅のみで取材をしないデメリット

旅行ライターが在宅のみで取材をしないデメリット

しかし、旅行ライターが取材案件を拒否することで幾つかのデメリットがあることも事実です。場合によっては大きな案件を逃してしまうこともあるかもしれませんので、依頼主によっては、多少無理することも必要となるときも出てくるかもしれません。

在宅案件のみの場合は報酬単価が低くなる傾向に

旅行ライターが報酬単価を上げるためには、取材案件を獲得するのが最も手っ取り早いです。直接会う必要もなく、昨今はzoomのようなテレビ会議システムで在宅で取材をすることもできます。取材の有無だけで報酬単価は2倍以上変わってきますし、予算をとってくれる依頼主であれば、移動費や宿泊費も経費として認めてくれます。

取材ありきの募集には応募ができない

旅行記事案件の中には、取材ができる人を条件にライターを募集しているところも多くあります。依頼主が大手の企業であれば、予算もしっかりととっているため、報酬は決して悪くありません。また、取材必須の依頼主は、出版社や大手旅行会社となりますので、信頼関係を築くことができれば、末永く取引をすることもできます。

上記が取材を極力控える際のデメリットとなりますが、「それでもかまわない」と言うのであれば、在宅のみの旅行ライターとして事業を担うこともまったく問題ありません。

旅行ライターが在宅ワークで収入を安定・向上させるポイント

旅行ライターが在宅ワークで収入を安定・向上させるポイント

旅行ライターが在宅ワークのみでフリーランスとしてきちんとした収入を確保、及び向上させるためには、どのような点に留意すればいいのでしょうか。

ここでは、旅行ライター歴10年以上の筆者が考える、安定した生活をおくる方法を3つほどご紹介します。

1日で書ける文字数と望む報酬を考える

旅行ライターに限らず、WEBライターを本業として活動する上で最も大切となるのが「1日で書ける文字数」と「1日にいくら稼ぎたいのか」を決めることです。例えば、1日8000~1万文字前後であれば、品質のいい記事を書くことができると考えています。そして、1日に最低1万5000~2万円を稼ぎたいと考えます。すると、文字単価は最低2円受け取らなければならないと報酬の目安も自然と決まります。実際は文字単価3~4円が多いですが、2円でも最低1万5000円前後は稼げると考えると、20日勤務で30万円が月収となりますので、サラリーマンと比較しても悪くありません。

このように、闇雲に求人に応募するのではなく、まずは自分の筆の速度を確かめるとともに、1日の作業量は記事の数ではなく、文字数で考えてみるのがおすすめです。

1日で複数の観光地をまとめて取材する

旅行ライターは数多くの観光地を撮影取材する必要がありますが、1社の依頼主だけのために観光地へ足を運ぶと、高い確率で経費分が赤字となってしまいます。

そのため、1日で複数の観光地をまとめて回ることはもちろん、1つの観光スポットに対して40~100枚以上の写真を撮りだめしておくことによって、1度の取材で複数社への記事を執筆することができます。

自分で旅行サイトを運営して自立する計画を立てる

在宅だけの旅行記事案件の場合は、往々にして報酬はそれほど高くありません。そのため、旅行ライターとして案件を受注する一方で、別の収入経路を作っておくのがおすすめです。

例えば、自分で旅行サイトを運営してみるのはいかがでしょうか。ホームページは外注すれば10万円以下で作ることができますし、自分で記事を更新すれば維持費は年間数千円程度です。将来的にサイトが発展して、旅行ライターの収入を超えることを期待すれば、おのずと自分のサイトのために取材もしたくなるかもしれませんよ。

旅行ライターは在宅でも稼げる時代に!記事の質を高めよう

旅行ライターは在宅でも稼げる時代に!記事の質を高めよう

旅行ライターといっても、年中観光地を飛び回っているわけではないことが分かりました。特に近年はネットが普及して、大抵の情報は現地に行かずにデスクワークで事足りるようになりました。そのため、在宅で済ませようと考えれば、極力取材せずに収入を安定させることも可能です。

いまは誰もが旅行ライターになれる時代です。興味がある人は、まずは上記で解説した留意点を元に、在宅で請け負える旅行記事を受注してみることからはじめてみてはいかがでしょうか。

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